地域体験型宿泊施設「MUJI BASE OIKAWA」(大多喜町小田代)が10月1日、大多喜町にオープンした。(外房経済新聞)
大多喜町へ移住し同プロジェクトを進めてきた良品計画MUII BASE OIKAWA支配人野村さん
同施設は、無印良品を展開する良品計画(東京都文京区)の「地域に溶け込むもう一つの暮らし」の活動として、遊休不動産を活用し地域に根差した暮らしの拠点を設け、「暮らしの楽しさと地域の共存」の実現を目指す取り組みとして企画。昨年8月にオープンした「MUJI BASE KAMOGAWA」(千葉県鴨川市)、今年4月にオープンした「MUJI BASE TESHIMA」(香川県小豆郡土庄町)に続く第3弾となる。
2013(平成25)年に閉校した老川小学校をリノベーションし、教室棟を宿泊施設2棟へ、職員室だったエリアをコワーキングスペースに改装した。宿泊者と地域の人が利用できる「無印良品」の売店もある。
元小学校である部分を最大限に生かせるように「地域に開かれた場」であることを目指し、コインランドリーやライブラリーも併設。暮らすようにゆっくり滞在できるほか、地域の人と交流することもできる。
建物は千葉県建築文化賞を受賞しており、宿泊客は学校案内ツアーも体験できる。図工室で使われていた机やスツールがダイニングセットにリメークされたり、かつて使われていたバスケットボールが壁面アート作品になったりしているなど、校舎の所々に「元小学校」ならではのしつらえが多く見られる。
オプションでバーベキューやピザ作りが楽しめるほか、養蜂体験やみそ・しょうゆづくりなどのワークショップも用意。2025年春からは、隣接する畑での収穫体験やシェアファームの展開も予定している。
同施設支配人の野村俊介さんは「良品計画としてこの旧老川小学校で、2017(平成29)年から地域の土着化に貢献するため多目的な活動を続けてきた。今回、宿泊施設という形で、この素晴らしい建物の再利用としての最適解が出せたのでは。県内外から多くの方がこの地を訪れ、交流の場となり、関係人口の増加につながれば」と期待を込める。
14時~17時チェックイン、10時チェックアウト。宿泊料金は、A棟1棟貸し=5万円~、B棟1棟貸し=5万5,000円~、B棟部屋貸し=各2万円~で、人数や季節によって変動する。売店の営業時間は9時~18時。コインランドリーは5時~22時。コワーキングスペースは9時~18時で、1人1日で1,000円。