渋谷周辺エリアの店舗やイベント情報、気象データなどを活用する地域特化型・生成AIのキャラクターが観光案内するタッチ式サイネージが11月11日、渋谷フクラス(渋谷区道玄坂1)1階の観光案内所「shibuya-san(シブヤサン)」に設置された。(シブヤ経済新聞)
アバター6人の中から案内人を選べる
東急不動産とソフトバンクによる実証実験の一環。両社は、ソフトバンクが入居する複合ビル「東京ポートシティ竹芝」を中心とした竹芝エリアなどで2019年から、街全体でテクノロジーを活用するスマートシティー化に向けたプロジェクトを展開。今回、自然言語処理モデル「GPT」をベースに、広域渋谷圏に特化した生成AI基盤を構築し、データ連携基盤(都市OS)と組み合わせることで、来街者にお薦めのスポットを提案。来街者の行動がどのように変化するのかを検証する。
観光案内所内に置かれた縦長のタッチ式サイネージでは、「渋谷で働く女性」「渋谷に長年住む地元のおじいさん」など、人格や個性の異なる生成AIアバター6人が広域渋谷圏を案内。利用者がパネルでアバターと言語(日本語、英語、中国語、韓国語)を選ぶと、アバターはショッピングやグルメ、エンターテインメントなど、利用者の目的に沿って独自の口調や表現で提案や質問を続ける。パネルを操作してアバターと対話を続けていくと、最終的に1つの訪問先が提示される。最終提案する情報は、画面上に文字やQRコードで表示する仕組み。
提案できるスポットの情報は最大500ほど。事前に学習した観光案内所スタッフによるお薦めスポット、近隣住民や学生に人気の飲食店などの情報に加え、気象情報などのリアルタイム情報も反映。雨の日には屋内で過ごせるようなスポットを提案するという。観光客が街に詳しい人物と実際に会話しているような感覚で情報に触れることで、広域渋谷圏での新たな回遊のきっかけづくりにつなげたい考え。
サイネージは1台。利用無料。12月23日まで。