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国立競技場、3年の工期終え完成 ユニバーサルデザイン、暑さ対策も

  • 2019年12月3日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 2020年東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場になる「国立競技場」(渋谷区千駄ヶ谷1ほか)が11月30日、3年にわたる建て替え工事を終え完成した。(シブヤ経済新聞)

 南側の外観

 明治神宮外苑に隣接する競技場は、1964(昭和39)年の東京五輪開催に伴い建てられた国立競技場(国立霞ヶ丘競技場・陸上競技場)を全面的に建て替える形で、2016(平成28)年12月1日に本体着工し、36カ月間にわたり工事していた。作業員数は累計約150万人で、ピーク時には1日約2800人で行ったという。

敷地面積は約10万9800平方メートル(旧競技場約7万4000平方メートル)、建築面積6万9600平方メートル(同約3万3700平方メートル)。フロア構成は地下2階~地上5階(同地上5階)で、延べ床面積は19万2000平方メートル(同約5万1600平方メートル)。大きさは南北方向約350メートル×東西約260平方メートル、高さは約47メートル。

 建築家・隈研吾さん率いる隈研吾建築都市設計事務所と大成建設、梓設計のチームによる共同企業体が設計・工事管理に参画。「杜(もり)のスタジアム」として周辺の緑に溶け込むよう高さをできる限り低く抑えた。外周を取り囲む庇(ひさし)や軒には47都道府県から調達したスギ(沖縄はリュウキュウマツ)を採用し、スタジアムの方位(北側~南側)に合わせて各地域の木材を配置する。カラマツとスギは屋根にも使い、鉄骨と組み合わせる「ハイブリット構造」で仕上げた。屋上には「空の杜」と名付ける1周約850メートルの散歩道を整備するなど市民に開放し、オリパラ開催後も開かれたスポーツ振興の拠点を目指す。

 完工時の客席数は旧競技場より6000席ほど多い約6万席。400メートルトラックは合成ゴムで、トラック内は天然芝の芝生を敷いている。場内には、南側=縦約9メートル×横約32メートル、北側=縦約9メートル×横約36メートル(塔時計、45 分計、ランニングタイマー部分含む)の大型ビジョンを設置するほか、デジタルサイネージは600枚ほど備える。

 フィールドから発生する熱や客席から発生する熱気などを自然の風による気流循環で排出を図るほか、外部の入場ゲート付近の人だまり空間や内部にミスト冷却設備を8カ所、「気流創出ファン」185台を設置。空調付きの休憩室(16室)、救護室(9室)、医務室(1室)も設ける。

 トイレは、男子=大小合わせ1027基(うち管理運営用34基)、女子=933基(同12基)。「世界最高のユニバーサルデザイン」をコンセプトの一つに掲げる同競技場。車いす用の客席は約500席を用意するほか、アクセシブルトイレ93カ所(うちオストメイト付きは27カ所、うち男女共用は16カ所)を用意。車いすやオストメイト対応のトイレは一般トイレ内にも設ける。

 競技場では今月21日、「国立競技場オープニングイベント~HELLO, OUR STADIUM~」を開催される。「スポーツ」「音楽」「文化」の3軸でコンテンツを予定し、ウサイン・ボルトさんや男子パラ陸上の井谷俊介選手、女子陸上短距離の福島千里選手、ロンドンパラリンピックの車いす100メートル金メダリストのハンナ・コックロフトさん、太鼓芸能集団「鼓童」、5人組アイドルグループ「嵐」、音楽ユニット「DREAMS COME TRUE」の出演が決まっている。

日本スポーツ振興センターの大東和美理事長は同競技場を「日本におけるスポーツ振興の中核拠点」と位置付け、「多くの皆さまがトップレベルスポーツに触れ、スポーツへの関心・参画意欲を高める機会を提供していくことが使命」とコメント。「性別、人種、国籍、宗教、障がいを超え、世界中から集まる選手と観客が一体となって奇跡や感動を共有できる舞台とすることで、競技場を訪れた全ての皆さまが、ここから新たに次の自分に向ってアクションを始める『始まりの場所』になれば」と期待を込める。

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