羽村市を中心に活動するタクロン・チーバー普及協会が11月3日、「卓論伝 千葉卓三郎と五日市憲法」(荒蝦夷)を出版した(西多摩経済新聞)
同書を「五日市憲法起草者の千葉卓三郎顕彰の紙碑としたい」の思いがブックレットになったという。背景には、このところ続く著名人の墓じまいがある。
千葉の出身地に近い仙台市内の資福寺にあった千葉家の墓所も同様で、そばに立てられていた墓を示す標柱も撤去された。このことは地元紙の『河北新報』などでも大きく伝えられていた。
同協会の羽村幸子さんもそのことを知人から聞いた。「残念には思っていたもののこればかりは仕方ないこと」としながらも、何か自分たちにできることを、仲間の関美智子さんと考えた結果が今回の出版。
著者の岡村繁雄さん(八王子市在住)は「卓三郎の人権意識と反骨精神は注目すべき。10年前の作品が、仙台市の出版社・荒蝦夷から復刊できてうれしい。羽村さんたちの情報発信の一助になれば、何よりの恩返し」と話す。