老舗菓子メーカー「榮太樓總本舗」(中央区日本橋1)と老舗かつお節メーカーの「にんべん」(日本橋室町1)が11月3日にコラボ新商品「うまみ飴」を販売して1カ月がたった。(日本橋経済新聞)
魅力的な「日本橋みやげ」開発目指す
榮太樓の定番商品「梅ぼ志飴(うめぼしあめ)」をベースに、にんべんの顆粒(かりゅう)だし「金色の鰹(かつお)だし」を融合した同商品。半透明で黄金色の三角形のあめの中に、だしの粒が透けて見える。価格は、袋入り(540円)、缶入り(432円)、 透かし箱 PETケース入り(540円)。商品は榮太樓總本舗本店とにんべん日本橋本店で取り扱う。
榮太樓總本舗の細田将己社長は「当社ではこれまで、沖縄産黒砂糖を使った黒あめを縁起の良いかつお節の形にした『かつぶし飴』として販売していたが、にんべんの?津社長に本物のかつお節を入れてみてはどうかとアドバイスをいただいて思いついた」と明かす。
商品名は細田さんの提案という。細田さんは「最近は海外でもよく知られるようになった『うまみ』という言葉を使いたかった。インバウンドのお客さまにも喜んでいただけるのでは」と笑顔を見せる。
「焦がさないようにあめを煮詰めながら、かつお節、しいたけ、こんぶのバランスの良いうまみを引き出すために試行錯誤した」と細田さん。「サンプリングで『うまみをベースにしたあめ』と言いながらお渡しすると、お客さまはにっこり笑って受け取っていただける。味の評価も上々で年配のお客さまだけでなく意外に20代~30代の女性に評判がよい。今回の製品はバージョン1で1年間の限定発売。バージョン2はかつお節の形をした『うまみ飴』を考えている」とも。
にんべんの?津伊兵衛社長は「発売を機に、にんべんと榮太樓さんで互いの店を紹介し合う『送客キャンペーン』を行っているが、この機会に初めて来店したというお客さまも多い。今後こうした老舗同士のコラボ事例をどんどん進めて、魅力的な日本橋みやげを増やしていきたい」と意欲を見せる。