造形作家の田澤雅義さんによる個展「紙が創りし、生き物展」が現在、「まちのベンチ」(笠間市友部)で開催されている。(水戸経済新聞)
展示作品の動物
田澤さんが考案した知育玩具「ペパゴン」を使った作品を紹介する同展。「ペパゴン」は、6種類のパーツを組み合わせて表現する角ばった立体物が「ポリゴン体」に見えることから名付けた「ペーパー(紙)ポリゴン(立体物)」の略称。組み立てには、接着剤や糸などを必要とせず、それぞれのパーツを組み合わせることで自由に立体表現ができるのが特長。
田澤さんは茨城県立笠間陶芸大学校で陶芸を学ぶ傍ら、紙で立体を表現することに可能性を見いだし、試作を開始。卒業後も陶芸作品を制作しながら紙での立体表現を続けている。田澤さんは「紙で立体物を作る未開拓の楽しさに気づき本格的に制作することを決めた」と話す。
同展では、哺乳類や鳥類をはじめ、甲殻類、魚類など大小さまざまな生き物作品を展示する。作品の中には制作時間30時間を超える物もあるという。「自然が造形した生き物の神秘を『ペパゴン』で表現した。それを見てさらに生き物を身近に感じてほしい」と田澤さん。作品は保存性の高い紙を使い制作しているため、実際に触ることもできる。会場では陶芸作品の花器も展示する。
期間中は会場で「風車づくり」ワークショップも開く。
開催時間は10時~16時。入場無料。水曜・日曜定休。9月30日まで。