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大洗の「うみカフェ」で大洗駅社員監修の「まかないうどん」販売

  • 2020年11月21日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 鹿島臨海鉄道大洗駅隣の「うみまちテラス」内にある「うみカフェ」で現在、同駅社員が監修した「りんてつのまかないうどん」を販売している。(水戸経済新聞)

 【写真】大洗駅で作る「まかないうどん」のつけ汁

 鹿島臨海鉄道が開業した1985年(昭和60)年当時、乗務員の技術指導として入った日本国有鉄道清算事業団スタッフが伝えた「鉄道事業者の文化」という「まかないうどん」。 鹿島臨海鉄道企画開発部次長の鈴木賢嗣さんによると、数十年前は、駅社員のほか、路線を変える装置「転てつ」を扱う係など社員が多かったことから、夕食や夜食で大量に安くできる食事としてうどんが食べられていたという。

 「開業当時の短い休憩時間の中で、すぐに食べて仕事に行けるようにと始まり、代々受け継がれている」と大洗駅総括助役の山本光男さん。「先輩社員が後輩社員に振る舞うのも特徴の一つ」とも。

 同駅では、現在もまかないうどん文化が続いており、作り手は4人いるという。麺は乾麺で、つけ汁の材料は肉(豚または鳥)とタマネギ、ニンニク、しょう油を使うのが基本レシピ。アレンジは作り手によってさまざま。月2~3回、4~5人前を一度に調理する。

 鹿島臨海鉄道は、東日本大震災で神栖駅や本線に地震と津波が襲い、全線不通となったほか、大洗駅周辺では水道が止まる被害もあった。当時、社員には独身者も多く、物流も止まり食事もない状態だったという。山本さんは、被害のあった場所へと向かう社員たちに1週間ほどまかないうどんを作り続けた。野菜は実家で農業をする社員らが持ち寄り、つけ汁の具にした。「肉もないうどんだが、飯は用意しておく」と、送り出したという。山本さんは「水道が復旧し、物流が戻るまでの間、まかないうどんで食いつないだ」と振り返る。

 まかないうどんはこれまで、SNS上などで「食べてみたい」という客の声はあったものの実現に至っていなかったが、同駅隣に9月、観光案内拠点の「うみまちテラス」がオープンしたことで、併設する「うみカフェ」での販売が決まった。

 うみカフェでは、駅社員らの「肉、タマネギ、ニンニク、しょう油」を使ったつけ汁の味をベースに、同カフェスタッフがアレンジを加える。価格は「りんてつのまかないうどん」(660円)。土曜・日曜はジャコをまぶした「りんてつのまかないうどん(ジャコ載せ)」(880円)も販売する。

 鈴木さんは「鉄道好きな方に文化まで興味を持ってもらえたら。『りんてつのまかないうどん』を食べに、駅まで足を運んでもらえるよう育てたい」と意気込む。

 山本さんは「災害はいつ起こるか分からない。自分の食べる分だけあればいいという考えではなく、仲間のことまで考えることにつながれば。今はあまりない考え方かもしれないが、『同じ釜の飯を食う』文化として残っていけば」と話す。

 うみまちテラスの営業時間は9時~18時(カフェは20時まで)。

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