バレンタイン商品などに加工される「金沢ゆず」の収穫が11月13日、きよし農園(金沢市東荒屋町)で行われた。(金沢経済新聞)
「金沢ゆず」を使った「オランジェット」などの加工商品
この日は、JA金沢市金沢柚子部会メンバーが、果実などの食品加工を手がける「日本果汁」(京都市下京区)の社員と黄色く色づいたユズを手作業で一つ一つ収穫した。
日本果汁は毎年、2月のバレンタイン商戦に合わせて、「金沢ゆず」の皮を蜜漬けし、チョコレートでコーティングしたフランス菓子「オランジェット」を製造販売している。社長の河野聡さんは「金沢のユズはおいしい。魅力を全国に広めたい。オランジェットは全て手作業で時間と手間をかけて作っている」と話す。来年はホワイトチョコでコーティングした新商品も販売する予定という。
東浅川地区特産の「金沢ゆず」は毎年11月に収穫の最盛期を迎える。JA金沢市金沢柚子部会によると、同地区は朝晩の寒暖差が大きく、実が栄養を蓄えるため、果汁が濃く香りが良いのが特長という。ボコボコとした厚い皮の見た目が特徴で、菓子やチューハイなど加工品の材料としても使われている。
同部会長で「きよし農園」社長の多田礼奈さんは「今年は香りも良く甘みもあり大きなユズが育った。金沢ゆずをおいしく加工し客に届けてもらえるのは、生産者としてとてもありがたい。今後も多くの人に味わっていただけたら」と話す。