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金沢の劇団「新人類人猿」が新作を上演 能登への祈りを体で表現

  • 2024年11月12日
  • みんなの経済新聞ネットワーク

 金沢市を拠点に活動する劇団「新人類人猿」が11月16日、17日、金沢市民芸術村PIT2ドラマ工房(金沢市大和町1)で、新作「街−くずれた日常−」を上演する。(金沢経済新聞)

 本番に向けて稽古に熱が入る俳優陣

 同劇団は1986(昭和61)年に設立。せりふを極力なくし、肉体表現によってイメージを描き出す演出で舞台を行ってきた。新作は能登半島地震を受け、災害ボランティアに参加するなどして得たインスピレーションを基に、災害や戦争で壊れた街と、そこで暮らす人々の思いを表現。能登復興へ祈りを込めて、俳優5人が稽古を重ねてきた。

 俳優の茶谷幸也さんは「自分たちの演技を見て、能登の被災地にも関心を持ち続けてほしい。それぞれが過去の体験や日常を思い出しながら、大切にしなくてはいけないことを感じてもらいたい」と話す。

 今回の舞台では、戦争や災害が起きたがれきの街を新聞紙で表現。ウクライナの詩人が避難者の証言を基にまとめた文芸書「戦争語彙(ごい)集」から言葉を抽出し、同劇団にしてはせりふが多い演出になるという。

 主宰の若山知良さんは「劇団設立から40年近くになるが、東日本大震災以降はテーマ性を持たせて舞台を作り上げてきた。ウクライナ侵攻や能登半島地震など悲惨な戦争や災害があり、今回のテーマとして避けて通れなかった。見た人それぞれが感じて、イメージしてもらいたい」と話す。

 開演時間は、16日=15時、19時30分、17日=13時。前売り券は一般=2,500円、25歳以下=2,000円(当日券は各500円増し)。前売りはオンライン予約フォームで受け付ける。

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