紅茶店「ティーハウス紅茶の森」(弘前市富士見町)が11月1日、日本紅茶協会の「おいしい紅茶の店」に選ばれた。(弘前経済新聞)
紅茶の森で提供する紅茶
15種のオリジナル紅茶やスコーン、キッシュなどを提供する同店。日本紅茶協会は1939(昭和14)年に創設した団体で、「おいしい紅茶の店」の認定制度は1988(昭和63)年から始めた。紅茶の日である11月1日に4年ごとに既存の認定店も含めて全店を調査する。今年は20店を新たに選び、全258店。青森県内からは初めての認定店となった。
2011(平成23)年9月に店主の澤田芳子さんが定年退職を機に、趣味を生かして楽しみたいと退職していた夫と共に始めた。コーヒーが苦手だったことから紅茶を飲むようになったという澤田さんだが、家族に紅茶に関わる仕事をしていたことも影響し、紅茶の造詣が深くなった。「当店では茶葉の産地やシーズンは明記し、茶園まで答えることができる」と澤田さん。
「おいしい紅茶の店」認定は、推薦をされた店に覆面調査員が調査し決まるという。「いつ来店されていたのか分からず、認定の結果が届き驚いた」と澤田さん。「推薦をしてくれた人には感謝したい」とも。
夫と共に二人三脚で店の経営を切り盛りしてきた澤田さん。2人とも80歳に近い年齢になってきたが、意欲は途切れない。スコーンやキッシュ、ケーキ類の製造は夫の担当で、全て独学。スコーンの種類は32種類に増えた。澤田さんも、来店客から元気をもらったり刺激を受けたりし、開店当初からの「変わらない雰囲気」を保っている。
澤田さんは「紅茶はもったいないほどゆっくりと時間を過ごせる飲み物。これからも居心地の良い場を提供し、癒やしを提供し続けられたら」と話す。