函館の元町公園(函館市元町)や旧函館区公会堂(同)などを舞台に、「食」にまつわる映画と北海道の食を楽しむ催し「キュイジーヌシネマ in 函館」が12月6日~9日、初めて開催される。(函館経済新聞)
北海道産ブリを使った米粉バーガー
食と映画それぞれの分野で実績を持つ専門家で構成する運営事務局の主催。俳優で、地域活性化イベントや米粉商品の販売などを手がける「Rice Entertainments(ライス エンタテイメンツ)」の社長を務めるMEGUMIさんが総合プロデューサーとして総指揮を執る。
元町公園では3日間、北海道の食材を生かした料理を屋台で提供する「フードストリート」を開設。映画「かもめ食堂」「南極料理人」など、さまざまな映像作品で料理を担当するフードスタイリストの飯島奈美さんによる映画にちなんだ料理や、国内最大級のフランス料理イベントで「フォーカスシェフ(注目すべき魅力的なシェフ)」に昨年選ばれたNIPPONIA HOTEL 函館 港町のシェフ、斉藤寿樹さんが函館産エゾシカなど地元食材で作る料理が並ぶ。米粉を使った函館ラーメンや、箱館醸蔵の甘酒で作る米粉のバスクチーズケーキなども提供。北海道産のワインやクラフトビール、函館の老舗コーヒー店「十字屋」のコーヒーなど、ドリンクも地元の産品を用意する。
元町公園内にあるレンガ造りの建物「旧開拓使函館支庁書籍庫」では7日と8日、東京国際映画祭の前プロデューサー、矢田部吉彦さんのアドバイスのもと選定された「食」をテーマにした映画を上映する。旧函館区公会堂では6日、前夜祭として立食カクテルパーティーを開催。ショートムービーも上映する。7日は同会場で、「AIが食と函館をテーマに映画を作ったらどうなるのか」を切り口に地方創生を考えるトークショーを行う。
老舗レストラン「五島軒本店」(末広町)では6日と7日、晩さん会を開く。かつての料理を現代風にアレンジした一皿など、「この日にしか食べられないコース」を提供するという。
フードストリート部門責任者のATSUMI Kさんは「函館を訪ねた時に歴史的建造物を数多く目にし、地域の資産として何か活用できないかと地元の経営者たちと意見交換しながら準備を進めてきた」と背景を説明。「今回は函館市から特別に許可を頂き、通常は観光のみに使われている場所をアクティビティーの場として活用できることになった。函館を訪れている外国人観光客にも、日本の映画や日本の食の奥深さ、表面的な観光だけではない函館の面白さを味わってもらえたら」と期待を込める。
イベントへの参加はチケットが必要。フードストリートで使える8,000円分の券と映画鑑賞チケットをセットにした「ストリートフードチケット」は前売り8,000円。前夜祭チケット=5,000円、晩さん会チケット=各日1万5,000円。イベント公式サイトで予約できる。