真珠を取り出した後の貝殻を使った「イケチョウガイの時計ボックス」を作るワークショップが現在、近鉄百貨店草津店(草津市渋川1)2階アカリスポットで開催されている。(びわ湖大津経済新聞)
参加者が作成したイケチョウガイの時計
イケチョウガイの貝殻に時計の部品を取り付け、草津市の市の花「アオバナ」の押し花やビーチグラスなどを貼り付けて時計を作るワークショップ。アンティーク調の部品や、滋賀県独自のSDGs「MLGs」カラーの花のモチーフなどを使う。貝殻の中には真珠が付いたままの物もあり、真珠付きの貝殻で作ることもできる。
ワークショップを開いているのは、ワークショップを行う「こトモノ体験基地」の大塚佐緒里さん。琵琶湖の固有種イケチョウガイは、淡水真珠の養殖に使われ、真珠を取り出した後は廃棄されている。真珠の養殖を行っている齋木産業(近江八幡市)を訪問し、大量に積み上げられたイケチョウガイの貝殻を見て、役目を終えたイケチョウガイの貝殻に新しい時を刻ませたいと考え開催することにした。
大塚さんは「MLGs」の案内人として、小学校などでアオバナやハスなど滋賀の生産物でもワークショップを行っている。「滋賀県の人に、自分の住む町にはこんな物があると知ってもらいたくてワークショップに出向いている。将来、子どもたちに『滋賀のこういうところがよかった』と思い出してもらいたい。物作りを通じて地域を応援している」と話す。
「琵琶湖の真珠を使ったアクセサリーを作っているが、貝殻で何かを作る発想はなかった」とワークショップに参加した大津市の女性。同じく草津市の女性は「貝の形もいろいろあって、選ぶところからわくわくした。世界に1つのアートになる」と話す。
大塚さんは「琵琶湖の淡水真珠は海の真珠よりも養殖に時間がかかる。昔は6年で真珠が取れたが、水質の問題で、今は10年かかっても取れないこともあると聞いた。この機会に琵琶湖の環境についても知ってもらえれば」と話す。
開催時間は11時~15時(16日は16時まで)。参加費は、大人=1,980円、学生=1,760円。真珠付きは3,300円。16日まで。