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第4回 赤ちゃんの発達とベビーヨガ

  • 2009年1月22日

泣くことも笑うこともヨガ

ベビーヨガ 呼吸法は「心」と「身体」のバランスを保つのに有効な方法です。呼吸は私たちの心と身体をうつしだす鏡のようなもの。熱があって体調がすぐれないとき、気持ちがはやり焦っているとき、心の状態が不安定なときは呼吸が浅く速くなるものです。
 私たちはヨガの練習を通して、呼吸と心と身体をつなぐこと、そしてそのリズムを宇宙の中のリズムと調和させていくことの大切さを学んでいます。子どものあらゆる不調の緩和にも、日々の遊びの中で学ぶ呼吸法が大変役立つことでしょう。しかし、大人に教えるように子どもに対して「呼吸法」を指導しても、同じように実践することは難しいでしょう。
 それは、子どもにとって(私たち大人にとっても)、楽しい気持ちでいっぱいに大いに笑い、全身でエネルギーを発散して、または感動して大いに泣くことから学びとることができるでしょう。最近、子どもが泣くとオロオロとしてしまったり、過度に反応してしまう大人が多いように感じます。乳幼児の発達心理においては、子どもの情緒の成長段階において「泣く」ということは、生後3ヶ月くらいまでは「快」「不快」の表現でしかありません。そのサインを親が受け止めて、繰り返し、繰り返し、「不快」を取り除き「快」を与えることで、子どもの情緒の中に「満足」が「喜び」に、「興味」が「驚き」へ、「苦痛」が「悲しみ」へと複雑な情緒や感情表現へとだんだんと発達していくのです。
 その子によっては、「泣く」ことで心肺機能を向上させバイタリティーを高めていることだってあるでしょう。泣くことも全身を使って行う運動です。大人にとっての「泣く」という感情表現と、子どもにとっての「泣く」という表現は、根本的に異なるということです。
 また「笑う」ことで脳内のストレスホルモンを解消し、免疫力もアップするといわれています。子どもと一緒に楽しみながら心身ともに健康になることができるなんて、とっても素晴らしいなと思います。子どもにとっても大人にとっても、感情をうまく表現する力を身につけることも大切です。そして、人生においてもヨガをする上でも、緊張と弛緩のバランスを自身でコントロールする力を身につけることはとても重要ですね。

泣き虫姫
ケタケタ王子
 子どもにも楽しめるようなアプローチで、笑うことから「吐く息」を、泣くことで「吸う息」を遊びながら練習してみましょう。時には、大声を出して泣くことだってとっても大切ですし、「くすぐりっこ」をして大笑いするのもとっても楽しいものです。
 我が家では、「おとぎ話」をするように娘とまるで演劇をするように「泣く」「笑う」を大いに楽しんでいます。それではみなさまも一緒にやってみましょう。

『泣き虫姫とケタケタ王子』
あるところに泣虫姫がいました。
姫はいつもいつも泣いています。
「えーん、えーん、ママに怒られちゃったよー」
「えーん、えーん、大好きなくまくんが遊んでくれないよー」
「わーん、わーん、お腹がすいたよー」
あるところにケタケタ王子がいました。
王子はいつも笑っています。
「きゃーはっはは、くすぐったいよー、やめてよー、うさこちゃん」
「わーはっはっはー、なんだよ、その顔、おもしろい」
はい! じゃぁそこの君も一緒に泣虫姫とケタケタ王子になってみよう!

泣くときも笑うときも思いっきり身体を使って感じて、すべてを解放してくださいね。

■筆者紹介

高橋由紀さん 高橋由紀

身体の不調から自身の体質改善のためヨガをはじめ、病を克服。ヨガ歴10年。一児の母。
2005年 武道・ヨガ・瞑想を融合したホリスティックトレーニングbudokon-武道魂、日本最初の公式インストラクターとなる。日本語版DVDにも出演し、他TV・雑誌など出演多数。2006年 タイに渡りタイヨガマッサージを学び、タイ国政府文部省公認タイヨガマッサージ師資格・ルーシーダットン指導者資格取得。ベビーマッサージ講習会・子供の能力開発や親子のストレスマネジメントをはかるためのクラス・遊びや運動を通して親子のコミュニケーションをはかる活動等に取り組む。
現在都内スタジオを中心にHathaヨガ・骨盤調整ヨガ・ルーシーダットン・budokonインストラクターをつとめる。Baby Yoga Associate Program Director
http://www.baby-yoga.jp/

 

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