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第14回 バレエダンサー&モデル / 佐々木美緒さん
「大人のバレエ」が大人気! シェイプアップ効果も…

  • 2008年5月1日
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バレエダンサー&モデル / 佐々木美緒さん

Profile
東京生まれ。4歳の時、オーストラリアにてバレエを始める。帰国後、小林紀子バレエアカデミーに入所し、小林紀子、児玉玲子、田村陽子に師事。その後フランスに短期留学。帰国後、大谷哲章バレエスタジオ・アプロンにて大谷哲章に師事。同スタジオの公演の他、日本バレエ協会主催公演にソリストとして出演。バレエ団ピッコロ、小林恭バレエ団公演等にゲスト出演。
また、19歳よりモデルやキャンペーンガール活動を始め、NTT東日本BフレッツCF、国土交通省キャンペーンガール、SONYデジタルカメラカタログ、WEB等のモデルを務める。
現在、N.Otani ballet company、株式会社フィートプロモーションに所属。

 

バレエは、子どものころに憧れた人も多いはずです。ところが最近、バレエが「美容や健康に効果がある」と、「大人のバレエ」が大人気。バレリーナの美しいプロポーションとしなやかな動きは、バレエというダンス自体にその秘訣があるようです。バレエそしてモデルとして活躍されている佐々木美緒さんにその秘訣を教えていただきましょう。

美容と健康に「大人のバレエ」が大ブーム! スポーツクラブでもバレエクラスが…

 美容と健康のためにと、最近では大人から始めるバレエのブームを受けて、ヨガやピラティスに加え、スポーツクラブでも通常のエアロビクスなどのスタジオ系運動と同じようにバレエのクラスをスタジオに組み込んでいるところが結構あります。大人の女性だけでなく男性でも、レッスンを希望する人が増えているそうです。
 佐々木美緒さんはバレエの公演やモデルの仕事の合間、スタジオやスポーツクラブ等のバレエのクラスで教えています。

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公演で「ドン・キホーテ」のキトリを踊る
 「バレエは、日常生活ではあまり使わない“しなやかな筋肉”を刺激し、コアの筋肉を鍛えるので、カラダが締まってきます。体重が変わらなくても見た目が細くシェイプアップします。バレエで最も特徴的なことは、『アンディオール』(股関節を外側に開くこと)。一般的にいう、外股です。内転筋(内腿の筋肉)を使うことで、脚はすっきりと締まってきます。また背骨を中心として、前後左右に体や手足を引っ張り合う動きなので、自然と姿勢はよくなります。手足の可動域が増えるので、長く見せることが出来ます。そして呼吸もとても大事です。吐くときは吐く、吸うときはしっかり吸わないと、体力が持ちません。それに、無酸素運動をすると、堅い筋肉が付いて美しくありません。しなやかな軟らかい筋肉を付けるには、しっかり呼吸を止めずに動くことです」

 バレエの基本的動作とその効果の一端をご紹介します。

【一番ポジション】…両足をまっすぐ揃えて立ち、かかとは付けたまま、爪先を外側に回します。(このとき、脚の付け根から外側に回し、膝と爪先が同じ方向を向くようにする) 効果:脚の内側を使って立つので、脚が締まります。股関節を開くことで、お尻が寄って、キュッとあがったカッコイイお尻に。

【タンデュ】…まず、一番ポジションから。足の裏で床をこするように、片足を出します。(前、横、後ろに)最終的に爪先だけが床についてる状態になったら、太ももの内側同士をつけるようしてに戻す。(このとき、出す方の足に重心がいかないように気をつけます) 効果:腿の内側を鍛えて、締まった脚に。また、O脚の人は真っ直ぐな脚に。

【アラベスク】…バレエの代表的なポーズです。まず後ろにタンデュします。そこから脚をまっすぐ伸ばしたまま、腿を上げます。 (このとき、股関節をゆるめて脚を遠くに引っ張るように上げ、頭は天井に糸で引っ張られてるイメージで行います) 効果:お尻を寄せて上げるので、ヒップアップに。また上体を起こして行うことで、背筋が強くなります。

【ライズ(ライズアップ)】…脚は両足を揃えても、一番ポジションでもどちらでも大丈夫です。そこから両爪先の位置を変えず、かかとを上げます。いわゆる爪先立ちです。(このとき、頭が天井に糸で引っ張られるように体が上がっていくのを感じてから、かかとをあげましょう) 効果:姿勢が良くなるのはもちろん、ふくらはぎのシェイプに。

 バレリーナの美しいプロポーションは、無理なダイエットなどでなく、バレエのエクササイズをやることによりコアの筋肉が鍛えられた結果なのですね。東洋医学で丹田(たんでん)と呼ばれる場所がありますが、そこが体の中心で、その丹田を意識することも重要だそうです。


日本の子どもたちの表現力が…

 ジャズダンスなど他のダンスでも“基礎作りにバレエを”と言います。まっすぐな背骨をどんな動きの時にも保つことだと…。また、「2008世界フィギュアスケート選手権」で優勝した浅田真央選手も昨年夏にロシアでバレエのレッスン等で表現力や芸術性の強化に力を注いだといいます。

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バレエを習い始めた頃の佐々木美緒さん(写真右)
 表現力といえば、佐々木美緒さんは幼少期をオーストラリアのシドニーで過ごし、そして最近子どもたちにバレエを教えていて「日本の子どもたちとの違い」を感じるそうです。
 「私が住んでいたシドニーは、自然が豊かで公園が多かったので、いつも外で遊んでいました。母に勧められ4歳の時にバレエを始めましたが、私が子どものとき習っていたスタジオでは、ひととおりレッスンが終わった後、それぞれ好きなように踊っていい時間があったんです。ピアニストさんも毎回違う曲を弾いてくれました。生徒はみな一斉に好きなスペースで思い思いの振り付けをして踊っていましたし、私自身もすごく楽しんでいました。日本で、ちょうどその時の私と同じ年頃の生徒を教える機会があったので、試してみたのですが… みな戸惑うばかりで、楽しむまでには到らなかったようです。恥ずかしい気持ちのほうが強いみたいで、日本の子どもたちには向いてないのかなと感じました。初めから一曲まるごと自由に踊らせるのは、厳しいかと思い、レッスンの中で『最後のポーズだけ自由に』と言ってみても、結果は同じでした。やはり国民性の違いかもしれません」
   オーストラリアでは、休日は誰かの家に家族単位で招かれることが多く、日本に帰って来てからは、子どもは子ども、大人は大人というように、「付き合い方の違い」を感じているそうです。

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