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見たい夢が見られる!? 魔法のような装置が開発されたらしい

  • 2020年10月17日
  • ライフハッカー[日本版]

MITメディアラボの研究チームは、夢の内容を形作るのに役立つデバイス、ドルミオを開発した。 ドルミオは、睡眠パターンを追跡するデバイスと、夢のテーマを音声で提案するアプリで構成されている。 このほど行われた調査では、ドルミオに「木について考えて」と指示された被験者の67%が、木の夢を見た。

トマス・ベガ(Tomás Vega)はウンパルンパの夢を見たかった。

MITメディアラボのテクノロジー・エンジニアで、いつかサイボーグになりたいというベガは、他の研究者とともに、夢をコントロールするデバイスの開発に取り組んでいる。

そしてドルミオ(Dormio)と呼ばれるそのデバイスを自らテストした際に、映画「夢のチョコレート工場」から「ウンパルンパの歌」を録音し、彼が眠りに落ちそうなときにそれを再生するように設定した。

すると思った通り、半覚醒状態となった彼の意識の中に、映画の象徴的なシーンがやってきたと、ベガはLiveScienceに語った。

「“Oompa Loompa, doopity doo”と歌うウンパルンパに囲まれながら、チョコレートの滝の中にいる夢を見始めた」

ベガを含むMITメディアラボの研究者らはこの夏、50人を対象にドルミオのテストを行った。

その結果は9月、「Consciousness and Cognition(意識と認知)」誌に発表され、ドルミオを使えば自ら選んだテーマの夢を見ることができるようになることを示唆している。

夢をコントロールする

ドルミオを装着して眠る人。 Fluid Interfaces group, MIT Media Lab

ドルミオは2つのパーツで構成されている。

1つは音声を録音したり再生したりできるアプリ、もう1つは人の手首、人差し指、中指に装着するウェアラブルデバイスだ。これで心拍数や指の位置などをモニターし、着用者の睡眠パターンを把握することができる。

着用者が睡眠の最初の段階に入ると、ドルミオが起動する。

レム睡眠(急速眼球運動を伴う睡眠)と同様に、眠りの初期段階でも人は夢を見ることができるが、その段階ではまだ外の世界の音が聞こえ、完全に夢の世界に入り込んでいるわけではない。

「このときの精神状態は奇妙で緩慢、かつ柔軟で、まとまりがない」と論文の筆頭著者であるアダム・ハール・ホロヴィッツ(Adam Haar Horowitz)博士は7月にMITニュースに語った

「それは、意識のレベルを高くして、没入感を与えるような感じだ」

この調査では、まず、被験者が自らの声で「木のことを思い出して」という指令を録音する。

被験者が睡眠の準備段階に入ると、ドルミオはその指令を再生。そして睡眠の初期段階に入ったことをデバイスが検出すると、再び指令が再生される。

少し時間をおいてから、今度は「何を思い浮かべていたのか教えてください」という音声で被験者を覚醒させ、被験者が夢の説明をする。

このサイクルが、各被験者が設定した回数に応じて繰り返された。

その結果、67%の被験者が木の夢を見たと報告した。どのような木だったかは被験者によって大きく異なる。ある人は木の形をした車の夢を見たという。

カナダ、ブリティッシュコロンビア州に立つ松の木。 Photo by Camerique/ClassicStock/Getty Images

彼らが見た夢は、アプリに起こされるたびに、奇妙なものになっていったとも研究者は記している。

例えば、ある被験者は、1回目は松や楢など「さまざまな種類」の木が出てくるだけの夢だったが、5回目には「私と一緒に木の下に座っていたシャーマンが、南アメリカに行けと言う」夢になった。

夢を使う

夢の中でスキルを向上させる練習をすると、覚醒した状態でもそのスキルが向上することを示す研究もある。

2015年の研究によると、フィンガータッピングという指の動きを明晰夢(夢であると自覚しながら見ている夢)を見ながら練習した人は、練習しなかった人に比べて、覚醒時に行ったタスクの成績が、著しく向上したという。

別の研究では、外国語で夢を見ると、その言語能力が向上する可能性があることが示された。

また、数値的な裏付けはないものの、特定のテーマについて夢を見ることは、創造的な問題の解決に役立つかもしれない。

ホロヴィッツによると、トーマス・エジソンは発明に取り組むときに、サルバドール・ダリは絵を描くときに、夢を利用していたという。

ホロヴィッツは、ドルミオは誰に対しても明晰夢を引き起こすことはできないかもしれないが、人々の夢が有益な方向に向かう手助けはできるだろうと述べている。

「エジソンやダリがしたように、ドルミオで睡眠の初期段階を利用して、特定の問題に対する解決策を引き出すことができる」

ドルミオはまだ販売されていないが、論文の共著者であるパティ・メイズ(Pattie Maes)はもうすぐ販売できるようになると述べている。

「この研究は、単なる睡眠パターンの追跡を超えた新たな商用技術につながる可能性を秘めている」と、メイズはプレスリリースで述べた

ハーバード大学、デューク大学、シカゴ大学なども、ドルミオの可能性について、研究を始めている。

[原文:A wearable sleep-tracker designed by an MIT team could give people the power to shape their own dreams

BUSINESS INSIDER JAPANより転載(2020.10.7公開記事)

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