夫との関係、義実家との付き合い、仕事やキャリア、ママ友などの人間関係……。毎日がんばって生きていると、悩みは尽きませんよね。そんなお悩みに、専門家がアドバイス。
今回は料理に集中しすぎてしまうという「虹色けやき」さんのお悩みです。
◆相談者プロフィール
虹色けやき(41歳女性)
寒いのが大の苦手。子どもの頃から、年間を通して常夏の土地に移住したいと思って早数十年。いつか夢を叶えたいです。
お悩み相談
料理をするのが好きな私。
家族も喜んで食べてくれるので、時間に余裕があればいろいろなレシピに挑戦して楽しんでいます。
料理の楽しさは、食材や調味料をうまく使うと新しい味が生まれるところ。また、ちょっとした火加減や味つけで、おいしさがぐんとアップするのも魅力です。
野菜を切ったり、生地を作ったりという細かい作業の工程を経て料理の形が出来上がっていくところも、醍醐味だと思っています。
しかし、私は料理をするうえで、困っていることがあります。
料理中は手元の作業に集中しやすい傾向があるのですが、集中しているときには家族の声も聞こえず、ほかのことが頭から飛んでしまうようなのです。
そのため、何品か並行して調理しているときに、火を止め忘れて鍋を焦がすことはしょっちゅう。これまでに、いくつもの鍋やフライパンをダメにしてきました。
調理器具を焦がすのも困りますが、火事になったらと思うと恐ろしくなってしまいます。
最近では、火を使うときにはほかの作業はなるべくしないようにしています。
また、並行して作業をするときにはタイマーを設定するようにして、失敗しないように心がけています。
ですが、集中しているときに家族から声をかけられたりすると、手元が狂ってしまうこともよくあるのです。
その際に、包丁や皮むき器などで怪我をすることも多く…。
先日は金属製の大根おろしで指までおろしてしまい、数週間は水仕事のたびに痛い思いをしました。
実は、調理時以外に私はこういう失敗をほとんどしません。料理が好きだからこそ、手元の作業に集中しすぎてしまうのかもしれません。
急がず慌てず、しっかり確認を心がけて…など自分なりの工夫はしています。
しかし、集中しやすい傾向は改善する気配はありません。
いつか大怪我をしたり、火事を起こしてしまうのではないかと思うと心配になります。
また、大好きなはずの料理をするのが、怖くなることもあります。どうすれば良いのでしょうか。
同時進行はやめて1つずつ作る環境に
好きなものに集中できる力は素晴らしいと思います。
ただ、集中しすぎて鍋を焦がしたり、ケガをしたりしてしまうのですね。
また、それは料理のときだけであること。
同時に2つ以上に気持ちを向けづらいのなら、いったん同時進行はやめて、
1つずつ作るようにしてみてください。
切るときは切る、火の前からは離れない、といった作業を1つにしぼってみましょう。
もしも、話しかけられたり、ほかのことをしなくてはいけないときは、一度作業そのものを中断を。
せっかく好きなことに集中できる素晴らしい能力をお持ちですので、分散させず、ひとつずつ余裕をもってこなせる環境をつくるとよいでしょう。
「料理中は集中しているので、どうしてもの用事以外は話しかけないでね」と、家族にひと声かけておくのもよいかもしれません。
◆回答者プロフィール
白蓮千沙(はくれん・ちさ)
1977年生まれ。日本プロカウンセリング協会1級心理カウンセラー。有保育士免許。