元気をキープする / (C)江面旨美/KADOKAWA
デザインし、縫製し、個展で販売する…という流れを、39年間ひとりで続けてきたumamibags(ウマミバッグ)クリエイターの江面旨美さん。
「若く見えるより、元気に見えるほうが得だなって思う」と話す彼女の、さりげなくオシャレなファッション、心の静穏をもたらすインテリア、自身の健康など、「これからどう生きていこうか」を見つめ直したライフスタイルをご紹介します。
75歳を迎えた彼女の「心が弾む人生の秘密」に、今後の人生のヒントが見つかるかもしれません。
※本記事は江面旨美著の書籍『75歳、心が弾めば人生は楽しい』から一部抜粋・編集しました。
元気をキープする
多くは望まないけれど、自分の持ち駒で、できるだけご機嫌に快適に過ごしたいと思います。元気でありたいし元気に見せたいし、その努力をキープし続けたいと思います。
板締め絞りのストール。巻き方次第で、渋さがカジュアルなファッションに映える。 / (C)江面旨美/KADOKAWA
どう生きてきたか。その差が年齢とともに、見た目に現れてきます。あんなにきれいだった人が、生活を構わなくなって……という姿を見ると、やるせない気持ちになりますが、実際年を取っていけば、辛いこともままならないことも増えていきます。元気をキープするのは、なかなか大変なこと。でも、それが当たり前です。現実は、お金あります、美貌あります、家族に恵まれています、環境はいいです、素敵な親戚友達たくさんいます、というわけにはいかないのだから。
この年齢になるとよく分かるのですが、何事も、どうしようもないことはどうしようもありません。例えば私は、腸が弱くて苦労していますが、それが私の体質なのだと諦念し、養生していくしかないのです。青春時代に、なんでもっと美人に生まれなかったのかと、くよくよ思い悩んだこともありましたが、さすがにもうそんなことは言えない年齢です。与えられた容姿で、環境で、もっと言えば残された能力で、どうやってよりよい方向へと進んでいくか。そこを諦めないことこそが、これから年を重ねていく目標です。
青のコットンストールはコム デ ギャルソンのもの。赤は、ユザワヤで買ったシーチングの布の端をほつれさせ、もう一段深い赤にしたくて自分で染め直した。 / (C)江面旨美/KADOKAWA
時々、日頃の生活習慣を見直してみます。本やニュースやネットを見て、ちゃんと世の中のことや関心事に目を開いて、アップデートしているだろうか。きちんと考える作業をしているだろうか。日々の知的な努力も大切にして、心身の元気をキープしていきたいものです。
著=江面旨美/『75歳、心が弾めば人生は楽しい』