明るく広く見せる白 / (C)江面旨美/KADOKAWA
デザインし、縫製し、個展で販売する…という流れを、39年間ひとりで続けてきたumamibags(ウマミバッグ)クリエイターの江面旨美さん。
「若く見えるより、元気に見えるほうが得だなって思う」と話す彼女の、さりげなくオシャレなファッション、心の静穏をもたらすインテリア、自身の健康など、「これからどう生きていこうか」を見つめ直したライフスタイルをご紹介します。
75歳を迎えた彼女の「心が弾む人生の秘密」に、今後の人生のヒントが見つかるかもしれません。
※本記事は江面旨美著の書籍『75歳、心が弾めば人生は楽しい』から一部抜粋・編集しました。
明るく広く見せる白
わが家においでになった方は、空間の白さに驚かれるようです。確かに白いのです。壁も天井も、ソファーも棚もライトも、花瓶や絵画まで。白でないのは床とテーブルくらいでしょう。
本来飾り物は避けたいが、それでは寂しいので骨董品をオブジェとして活用。 / (C)江面旨美/KADOKAWA
引っ越し当時、この家は古くて殺風景でした。リフォームはしましたが、ベニヤ板の木造だから、私が理想とするようなコンクリート打ちっぱなしの陰影のある室内空間は、とても望めません。生活道具を置けば、さらに秩序がなくなって、汚くなるばかり。どうにかして清々しい空間に変えたくて始めたのが、「空間を白くする」ことだったのです。
空間を広げたい時は、帆布をロールアップ。 / (C)江面旨美/KADOKAWA
汚れた壁や天井を白いペンキで塗り直すところからスタートし、白くないものはどんどん白くしていきました。木製の棚を白く塗り、収納ケースを白く塗り、カーテンの代わりに白い帆布をつるし、棚に並べた本まで白紙のカバーをかけました。今では、白じゃない部分を探すほうが難しいくらいかもしれません。
オブジェもみな白にペインティング、Eはヨーロッパの古い看板の文字。隣はインドの帽子の型。庭がないので枝物を飾って楽しむ。 / (C)江面旨美/KADOKAWA
効果はテキメン。13〜14平方メートルほどの狭いリビングは、広く明るく変貌しました。快適なホワイトスペースの誕生です。
白いペンキは、実は私のバッグ作りにも使います。だから、常備してあります。もう暮らしの相棒なんです。
著=江面旨美/『75歳、心が弾めば人生は楽しい』