だしのうまみが効いた“使える”浅漬け「大根のべんり漬け」＋アレンジおかず2品

「べんり漬け」とは、昆布や削りがつお、調味料で漬けた、だしのうまみがきいた浅漬けのこと。そのままでもおいしく食べられますが、ボリュームのあるメインおかずの味つけ＆具材にもアレンジできるんです！　今回は、大根を使ったしょうゆ味のべんり漬けレシピと、これを使ったアレンジレシピ2品をご紹介します。

教えてくれたのは…
▷榎本美沙さん
料理家、発酵マイスター。野菜や発酵食品のレシピを雑誌やSNS 等で発信。35万人登録のYouTube「榎本美沙の季節料理」、Instagram(@misa_enomoto)も人気。『野菜の「べんり漬け」』( 主婦の友社)など著書は多数。

大根のしょうゆべんり漬け

いろいろ使いまわせる味しみ大根

【材料・作りやすい分量(完成量約300g）】＊全量で235kcal／塩分13.4g
■べんり漬けの素
　└昆布（5×5cm）・・・2枚＜3～4カ所切り込みを入れる＞
　└削りがつお・・・ 1袋（約4g）＜お茶パックに入れる＞
・大根・・・ 1/2本（約500g）＜1cm厚さのいちょう切りにする＞
・みりん・・・ 1/4カップ＜小鍋に入れて弱火で約1分煮立て、粗熱をとる＞
・しょうゆ・・・ 大さじ５
・砂糖・・・ 小さじ１

【作り方】
保存用密閉袋に材料をすべて入れて空気を抜き、おもしをして一晩漬ける。

おもしのアイディア
保存用密閉袋に入れたべんり漬けは、バットに入れて平らにし、さらにバットを重ね、ペットボトルなど約１kgのおもしをして冷蔵室で漬けてください。

できあがったべんり漬けは、冷蔵室で保存し、3〜4日間で食べ切ってください。
続いて、大根のべんり漬けを使った、おかずレシピ2品をご紹介します！

大根のべんり漬けアレンジレシピ

各材料表の「大根のしょうゆべんり漬け」は、汁けをきって使います。べんり漬けを作って残った材料や漬け汁は、アレンジレシピに取り入れるほか、昆布と漬け汁は煮ものに、削りがつおは野菜のあえものなどに使うと、むだにならないうえにおいしいですよ！

■大根ととりだんごのさっと煮

【材料・2人分】＊1人分283kcal／塩分3.8g
・大根のしょうゆべんり漬け・・・100g
・とりひき肉・・・ 200g
・長ねぎ ・・・1/2本
■A
　└溶き卵 ・・・1個分
　└小麦粉・・・ 大さじ1
　└塩 ・・・小さじ1/4
　└こしょう・・・ 少々
■B
　└大根のしょうゆべんり漬けの昆布、削りがつお（お茶パックごと）・・・各全量
　└大根のしょうゆべんり漬けの漬け汁・・・ 80ml
　└水・・・ 2カップ
・万能ねぎの小口切り・・・ 適量

【作り方】
1．長ねぎはみじん切りにしてボウルに入れ、ひき肉、Aを加えて練り混ぜる。

2．鍋にＢを入れて中火で熱し、煮立ったら昆布、削りがつおを除く。スプーン2本を使って1を一口大に丸めて加え、大根のしょうゆべんり漬けを加える。

3．ふたをして煮立ったら弱火にし、約7分煮る。器に盛って万能ねぎを散らす。

■大根と豚バラのしょうゆ炒め

【材料・2人分】＊1人分427kcal／塩分2.0g
・大根のしょうゆべんり漬け・・・ 150g
・豚バラ薄切り肉 ・・・200g
・小松菜・・・ 1/2わ（約100g）
・大根のしょうゆべんり漬けの漬け汁・・・ 大さじ1
ごま油　こしょう

【作り方】
1．小松菜は4cm長さ、豚肉は5cm幅に切る。

2．フライパンにごま油小さじ1を中火で熱し、豚肉、大根のしょうゆべんり漬けを広げ入れる。あまりさわらず、焼きつける。

3．豚肉に火が通ったら、小松菜、大根のしょうゆべんり漬けの漬け汁を加えてさっと炒め合わせ、器に盛ってこしょう適量をふる。

＊　＊　＊

大根1/2本分なら、べんり漬けを作るときの保存用密閉袋は、約27×27cmのものを用意すればOK。漬けた大根だけでなく、漬け汁も活用すると、料理の味つけが簡単にできます。今回ご紹介した2品以外にも、いろいろな料理にべんり漬け＆漬け汁を加えると、味に深みが出せますよ！
　
レシピ考案／榎本美沙　撮影／豊田朋子　スタイリング／中村弘子　栄養計算／スタジオ食　編集協力／渡辺ゆき



文＝高梨奈々