いざ大掃除!と部屋を片づけ始めたものの、「どうしても捨てられないモノ」がでてきて、作業が止まってしまうことがありますよね。
使い道はないけれど思い出があるから捨てられない、不要だけど形見の品だから処分しづらい……。そんなときはどうしたらいいのでしょうか?
BS朝日の人気番組「ウチ、“断捨離”しました!」でもおなじみ、「断捨離(R)」の提唱者・やましたひでこさんに、「捨てられないモノ」を手放すコツをお伺いしました。
こだわりのあるモノを手放すコツは「難関のモノは最後に取りかかる」

日常に使うモノや洋服などの断捨離を進めるうちに、なかなか判断がつかないモノの壁にぶつかるかもしれません。ぬいぐるみや人形、アルバム、形見の着物など。つまり今は使っていないけれど思い出のモノ、こだわりのあるモノたちです。また、故人の遺品など思い出はあるけれど、これから先使うことがないモノは、放置せずにきちんと処理したいものです。
初心者はこうした難関のモノは後回しにして、判断のつくモノを間引きすることから始めましょう。つまりエンジンを温めているのと同じです。そうして間引きをしているうちにある日ドカンと捨てられるようになります。そして判断しづらい捨てにくいモノも捨てられるようになります。
エンジンを温めていないのにいきなり捨てようとすると途中で面倒くさくなってやめたり、投げ出したりしてしまいます。自分にとって本当に必要なモノは何か、捨てるべきモノは何かの判断がつくようなトレーニングを少しずつ続けることが大事です。
ただし、大事な思い出につながり、それによって癒やされたり、安心したりするのなら、必ずしも捨てる必要はありません。数を絞って残すのも方法の一つです。
手紙・年賀状

人から頂いた手紙は手放しにくいですが、引き出しの奥に眠らせているだけなら、取っておく必要はないのでは?年賀状も見返すことがないなら、住所など必要な情報だけパソコンなどに記録して処分しましょう。
アルバム
『BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」公式 マンガで納得 身につく断捨離』 / (C)BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」スタッフ、やましたひでこ、ねこまき(ミューズワーク)
部屋を圧迫し、取っておくスペースがないのなら、スペースとモノとどちらを優先するかを考えて見直します。本当に残しておきたい写真だけを厳選してアルバム数を減らす、デジタルで処理して残すなど工夫が必要です。
本
『BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」公式 マンガで納得 身につく断捨離』 / (C)BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」スタッフ、やましたひでこ、ねこまき(ミューズワーク)
いつか読もうと思って買った本は、「積読」の期間が長いほど読まない可能性が大きいはず。本のリサイクルなどに出して処分します。二度と読まない古い本も同様です。ほとんどの本がネットなどでいつでも手に入るので、読みたいときに再び購入すれば大丈夫です。
ぬいぐるみ・人形
『BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」公式 マンガで納得 身につく断捨離』 / (C)BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」スタッフ、やましたひでこ、ねこまき(ミューズワーク)
新しいモノは寄付に、古いモノは袋に入れて可燃ゴミに。捨てるときに「ごめんなさい、ありがとう」と思いを口にすると気持ちの整理が早くつきます。思い入れがあってどうしてもゴミとして捨てるには抵抗があるという場合は、神社やお寺でお焚き上げをしてもらうといいでしょう。
頂き物
『BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」公式 マンガで納得 身につく断捨離』 / (C)BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」スタッフ、やましたひでこ、ねこまき(ミューズワーク)
プレゼントは手放しにくいモノですが、「趣味に合わないけどせっかく頂いたから」という理由で取ってあるなら、自分軸で考えて不要ということ。未使用なら誰かに譲る、バザーに寄付するなど、自分で納得できる方法で処分します。
形見の着物
『BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」公式 マンガで納得 身につく断捨離』 / (C)BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」スタッフ、やましたひでこ、ねこまき(ミューズワーク)
高価だったりするので、捨てにくいモノの代表です。まして形見など思い出が伴えばなおさらでしょう。
自分や家族などで着られる人がいれば着るのが着物にとってもいちばんですが、趣味やサイズが違うなどで不可能なら手放します。まず着物の下着や帯揚げなどの小物から取りかかり、思い入れのあるモノの判断は最後に回すのがコツです。
捨てるときは故人と会話しながら。「お母さんはどれを残してほしい?」などと気持ちを想像しながら整理することは、故人を思う供養の時間にもなります。本当に取っておきたい着物だけにして、あとは思い出だけを残してお別れします。
着物リフォームや、着てくださる方に譲る、リサイクルショップやフリマ、寄付などに回すなど自分の気持ちが収まる方法で手放すのもよいでしょう。
やましたひでこさんプロフィール
一般社団法人「断捨離(R)」代表。学生時代に出逢ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を日常の「片づけ」に落とし込み応用提唱。誰もが実践可能な「自己探訪メソッド」を構築。断捨離は人生を有機的に機能させる「行動哲学」と位置づけ、空間を新陳代謝させながら新たな思考と行動を促すその提案は、年齢、性別、職業を問わず圧倒的な支持を得ている。『断捨離』をはじめとするシリーズ書籍は、国内外累計700 万部を超えるミリオンセラー。アジア各国、ヨーロッパ各国において20 言語以上に翻訳されている。現在、BS 朝日「ウチ、“ 断捨離” しました!」<毎週火曜夜9時>レギュラー出演中。
※本記事は書籍『BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」公式 マンガで納得 身につく断捨離』から一部抜粋・編集しました。
著=BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」スタッフ、監修=やましたひでこ、マンガ制作=ねこまき(ミューズワーク)/『BS朝日「ウチ、“断捨離”しました!」公式 マンガで納得 身につく断捨離』