12月に入り、冬が本気を出してきましたね。
寒さが一段と増すと、恋しくなってくるのがあったか~いスープ。
夕飯の献立にも、ごはんとおかずのほかに「汁もの」が添えられていると、ほっと心が和みます。
でも作る側にとっては、忙しい日に「汁もの」まで作るのは、正直負担でしかない…!!
そこで、ご紹介したいのが、先日放送されたドラマBS松竹東急「めんつゆひとり飯2」第11話で、主人公の面堂露(めんどうつゆ・鞘師里保)が作っていた「注ぐだけ」のお吸いものです。
だしのうまみが広がる! 梅の酸味がアクセント
オフィスでの休み時間、露たちが話題にしていたのが「一汁三菜」について。一汁三菜とは、ご飯、汁もの、おかず3品を組み合わせた和食の基本の献立のことです。
ごはん作りの中で、どれくらいの割合で一汁三菜を実行しているか、という問いかけに対し、料理上手の十越いりこ(とごしいりこ・山口まゆ)は「うちは90%くらい」と解答。十越さんはどんなに忙しくても、一汁三菜を心がけているそうです。「余裕があるときは、四菜、五菜って作るわ!」とさらに続ける十越さん。いや四菜、五菜って…丁寧な暮らし、憧れますね~(遠い目)。
それに対して露は「”一汁”を作るハードルがまず高いのよ! 定食についてくるみそ汁はありがた~い!ってすするけど、自炊するときのみそ汁はオプションって感じなんだよね。余裕があるときは作るけど…」と返答。
うんうん、わかります。時間に追われていると、メインのおかずを作るのに精一杯で、汁ものまで用意していられません。
その夜、露は一汁三菜のことが頭から離れず、お得意の「めんつゆ」と自宅にある食材を使って汁ものに挑戦してみることに!
いかにもめんどうくさがりな露らしい「お湯を注ぐだけ」のお吸いもの、私も作ってみましたよ!
本格っぽいお吸いもの
【材料・1人分】
とろろ昆布…2つまみ
梅肉チューブ…お好みの分量
乾燥わかめ…2つまみ
ごま…少々
めんつゆ(3倍濃縮)…小さじ2
【作り方】
1.おわんにとろろ昆布を入れ、梅肉、乾燥わかめ、ごまを入れます。
2.最後にめんつゆを入れて、お湯を注いで。
3.軽く混ぜればできあがり!
本格的に作ろうと思ったら、そこそこ手間のかかるお吸いものが、たったの1分で完成しました。
「まぁでも味もそれなりだろう」と想像している方は、今すぐ作ってみてください。
だしのうまみが広がる奥深い味わい。梅肉の甘酸っぱさが絶妙なアクセントになっていて、とても「注ぐだけ」で作った一杯とは思えません。
しみじみと味わっていると、いつしか体もぽかぽかに! 慌ただしい年末の疲れもすっと癒やされます。
おでんのあまった汁でもう1品! 「おでんの厚揚げ卵とじ丼」
この日の放送の、2品目の主役は「おでん」。おでんのパウチと日本酒を持って露の自宅に遊びに来た社長・屋良内南藻(やらないみなも・ふせえり)のために、露が作ったのがこちらです!
おでんの厚揚げ卵とじ丼
【材料・2人分】
おでんのパウチ(1人前)…2パック ※厚揚げ入りを使用
卵…1個
冷凍ごはん…お茶碗軽く2杯分(140g×2)
冷凍ねぎ…適量
めんつゆ(3倍濃縮)…20cc
【作り方】
1.鍋に2人前のおでんの具材とおでんだしを入れて、温めます(だしは全量入れずに残しておく)。
2.よきタイミングで厚揚げを取り出し、一口大の大きさに切ります。
3.小さめのフライパンでめんつゆと残ったおでんだし80ccを入れ、切った厚揚げも入れます。
4.ひと煮立ちしたら、溶き卵を回し入れて、卵が半熟になったら火を止めます。
5.レンジで温めたごはんをお茶碗に入れて、その上に厚揚げ卵とじを盛りつけてねぎをちらし、温めたおでんもお皿にうつしてできあがり!
めんつゆ+おでんのだし+卵の合わせ技で、おでんの厚揚げが味わい深い丼に! お酒のシメにも間違いない1品です。
露は厚揚げを使っていましたが、おでんのパウチに厚揚げが入っていない場合は、さつま揚げやちくわで作ってもおいしそう。
おでんは好きだけど、ご飯のおかずには合わないんだよなぁ…という人も、こんなふうに丼にすれば、きっと満足できますよ!
調理・文=斉藤久美子