よし、片づけよう!と取りかかったけれど、やっぱりうまくいかない。そんな人へ、世界中で片づけ旋風を巻き起こしたこんまりさんと、雑誌『レタスクラブ』の連載で人気のひでまるさんに、片づけのつまずきポイントを乗り越えるための、心に響く処方箋を出してもらいました!
こんまりこと近藤麻理恵さん
片づけコンサルタント。著書『人生がときめく片づけの魔法』(河出書房新社)は40カ国以上で翻訳され、シリーズ累計1400万部を突破。2022年にNetflixの番組で米デイタイム・エミー賞受賞。https://konmari.jp
ひでまること安藤秀通さん
インテリア&整理収納をサポートするルームスタイリストとして3年前に独立し、多くの個人宅を改善。47平米のマンションに男性パートナーと2人暮らし。Instagram @hidemaroom
【お悩み1】
「ときめく」「好き」と思うバッグが多すぎて、どれも手放せません!
■こんまりさんからの処方箋
好きを確かめる時間を設けてみましょう!
ときめくものが多いのはいいことです。ただ、定期的に整理はしたほうがいいので、好きを確かめる時間を設けましょう。こんまり流では、1つずつ両手で触れて、愛着を確認します。その中でときめきを感じなくなったものがあれば手放して。
■ひでまるさんからの処方箋
好きなものはすべて大事に取っておいて
手放したくないものは、ぜひそのままで!片づけを始めると、大事なものや数の多いものから手放そうとする方が多いですが、家全体を見回すと、実はもっと不用なものが見つかるはず。不用なものを処分し、空いた空間に好きなものを置いて。
【お悩み2】
夫や子どもが散らかして、片づけのモチベーションがすぐに下がってしまいます。
■こんまりさんからの処方箋
自分のものだけに集中。片づけは伝染します!
片づけの基本は、服、本、小物類もすべて「自分だけが使うもの」から。ときめくかどうかは、自分にしか判断がつかないからです。家族のスペースが散らかっていても気にせず、まずはときめく心に任せ、自分のスペースを片づけてみましょう。
■ひでまるさんからの処方箋
ことばで伝えるよりも片づける姿を見せて
実際に片づけてみて、自分で心地のいい達成感を味わってこそ、片づけは進みます。ことばで人の行動を変えるのは難しいこと。自分のものだけを片づけて、楽しむ姿、がんばる姿を見せ続けることで、家族の心にも変化が出ると思います。
【お悩み3】
新品だけど、ときめかないものの処分をするのがいちばん困ります。
■こんまりさんからの処方箋
罪悪感は学びに変えて今後に活かして
捨てるときの罪悪感はしっかり味わうことで、その後の買い方、ものの持ち方に必ず変化がでます。心苦しい経験も学びに転換しましょう。また、新しいものはフリマアプリなどで売ったり、人に譲ったりしやすいので、手放し方も検討を。
■ひでまるさんからの処方箋
「もったいないから」がいちばん危険です!
もったいないからと使わないものを残した結果、ものに支配された、「もの中心」の家になった経験があります。今の家は暮らす人が使うもの、暮らす人が好きなものだけが置いてある「人が中心」の家に。この変化でストレスが減りました!
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ついつい、共有スペースを片づけない家族にイライラ指摘してしまいますが、お話を伺って、まずは自分のスペースの片づけに専念しようと思いました。「片づけの伝染」が早く始まることを願って!
撮影/木村文平 ヘア&メイク(近藤さん)/井生香菜子 編集協力/田中理恵
文=徳永陽子