体調を崩しやすい季節の変わり目。腰痛や生理痛、便秘などちょっとした不調に、いつも以上に悩まされている人も多いのでは? 自分でなんとかできる健康法があれば知りたいですよね。
おすすめは、「爪もみ」。
爪の生え際を指でもんで刺激して、血液の流れを助け、自律神経の乱れを整える健康法です。ふだんから行うことで、不調を感じにくい体を目指しましょう!
「爪もみで不調改善を目指す」今回は、腰痛や生理痛などの痛み、便秘などのお悩みに合わせた爪もみのツボをご紹介します。
▶︎教えてくれたのは
鳴海理恵先生
「VE&BI 治療院」院長。鍼灸・あん摩マッサージ指圧師、食事療法研究家。「爪もみ療法」考案者であり、父でもある福田稔医師の理論を受け継ぎ、自然治癒力を引き出す治療に生かしている。
http://vebia.net/
まずは、爪もみで刺激するツボと基本のもみ方をおさらいしましょう。
もっと元気になりたい人におすすめのツボ「井穴」とは
「爪もみで刺激するのは、爪の生え際にある「井穴 (せいけつ)」というツボ。爪の横幅のいちばん広いところの両端からの延長線上に位置する爪の生え際にあります。自律神経のバランスを整えるツボで、末しょう神経や毛細血管が密集しています。臓器や器官の反応点も意識して爪もみを」(鳴海先生)
■基本のもみ方
「ギュッと押し込みながら揺らしてつーんと響く反応があり、指を離したあと響く感じがあれば効いています。基本は10秒ずつで不調に対応した指か、もんで痛い指は20秒刺激して。寝る前に行なうと効果的です」(鳴海先生)
※しつこく押したり、力を入れ過ぎたりすると爪まわりが傷つくので注意してください。
【手の場合】
井穴に親指と人さし指を当て、痛気持ちいい強さでもみながら揺らす。親指から小指の順に10秒ずつもんで1セット×3セット左右とも行なう。
【足の場合】
足の井穴の場合も手と同じやり方でしっかりと刺激する。親指から小指の順に10秒ずつもんで1セット×3セット左右とも行なう。
ケアしたい不調に合わせた爪もみのツボ
ケアしたい症状が複数ある場合、一度にいくつも行なわず、いちばん緩和したい症状ひとつを優先して行ないます。日によって緩和する症状を変えると効果的なので、日がわりで第二候補の症状の反応点を刺激してみて。
腰痛に
下半身の不調には足の井穴を。血流不足が痛みを誘発するきっかけになるので、薬指を刺激して腰に滞った血流のアップを期待。さらに小指の刺激で腎臓やぼうこうの力をサポートすると足腰の強化に◎。
■この指をチェック!
薬指:血流をよくする効果が期待できる
小指:排せつ力アップに◎
【もみ方】
薬指、小指は20秒ずつしっかりともみながら揺らして刺激を与える。親指、人さし指、中指は10秒ずつもんで。
生理痛に
血行が悪く下半身や子宮が冷えて起こる生理痛には、血が流れる力を補う足の親指と、生殖器の働きを助ける小指を重点的に刺激して。カイロなどでおなかを温めながら行なうと◎。
■この指をチェック!
親指:血流をよくする効果が期待できる
小指:生殖器系の働きを助ける
【もみ方】
親指と小指は20秒ずつ、痛気持ちいい強さでもみながら揺らす。人さし指、中指、薬指は10秒ずつもむ。
便秘に
胃腸の活性化と排せつ力の強化が便秘対策のポイントに。足の親指と人さし指で弱った消化器に働きかけて、小指で排せつ促進をサポート。食事や適度な運動でのアプローチも心がけて。
■この指をチェック!
親指・人さし指:消化器系の働きを手助けする
小指:排せつ力アップに◎
【もみ方】
親指、人さし指、小指は20秒ずつ、中指、薬指は10秒ずつもみながら揺らして、痛気持ちいい刺激を与える。
下半身の不調におすすめの、足の爪もみ。普段あまり気にすることはない足の爪をチェックする機会にもなります。ぜひトライしてみて!
イラスト/のいぷらこ 編集協力/白倉綾子
文=さいとうあずみ