新しい生活をする街選びの参考になる「住みたい街ランキング」。今回は、LIFULL HOME’Sに2022年に掲載された物件のうち、実際の物件問合せ数からユーザーの“本気”で住みたい街をランキングしました。上位の街をピックアップしてその魅力を紹介!
※本記事は4月17日発売の「マイホームLOVE Walker 関西で家を探す前に知っておきたい28の常識」(角川アスキー総合研究所)の一部を抜粋、再編集したものです。
※LIFULL HOME'Sに2022年に掲載された物件のうち、実際の検索・問合せ数から算出した"実際に探されている街・駅"のランキング結果です。
2023年の近畿圏版「買って住みたい街」ランキングは、4年ぶりに「姫路」が返り咲き。インバウンド需要が戻り始めたことで経済が復活し、ニーズが高まったことが大きな理由と言えます。そんな「姫路」に劣らない人気なのが、生活と交通の便利さが高くタワーマンション開発が活発な本町エリア。前回1位だった「谷町四丁目」(4位)や今回2位だった「本町」、3位の「堺筋本町」が上位にランクインしました。前回のランキングから大きく躍進した京都市中心部の「大宮」(6位)と大阪市中心部の「西長堀」(9位)も、大規模かつ話題性の高いマンション開発があるエリアとして人気を集めています。
一方で、「大久保」(10位)や「明石」(13位)といった駅周辺の再開発が続くベッドタウンも注目を集める結果に。テレワークが徐々に広がり、ゆとりある暮らしを求める人から支持が高まっていることが背景にあると思われます。今後も、それぞれのライフスタイルに応じて都心と郊外への緩やかな二極化はより強まっていくと予想されます。
駅周辺に商業施設が多く、日常の買い物が生活圏でそろう「姫路」。交通利便性も高く、新快速で三ノ宮駅へ約40分、大阪駅まで約1時間など、多方面へアクセスできるのが強みです。豊かな自然や歴史ある文化遺産も多く、のんびり暮らせる環境も整っています。加えて子育て支援が充実しており、0歳から中学3年生までの医療費助成、保育料軽減制度など、子育てしやすい環境としてファミリー世帯からの注目度は高いです。
職住近接を重視する単身や若い世帯が増加中の大阪府中央区。以前は西側エリアの住宅開発が活発でしたが、東側に大規模タワーマンションが建てられることが決まり、「堺筋本町」の人気を大幅アップ。最近は、ライフやKOHYOなどのスーパーも増え、働く街から住む街への変貌を遂げています。商業施設や個性的な飲食店が集まるキタとミナミの繁華街や、春と秋にバラが見頃を迎える靱公園も徒歩圏内。居住快適性が高いため、今後もこの人気は続きそうです。
百貨店や商業施設が集まる烏丸エリアも歩いてアクセスできる京都府「大宮」。注目度の高いマンション分譲が人気を集めた理由ですが、駅前にスーパーやコンビニなどが多く、暮らしに便利なポテンシャルの高い街です。少し足を延ばせば、観光地の嵐山や世界遺産の二条城もあり、古都の風情を感じられるのも魅力的。阪急京都線、京福電鉄嵐山本線(四条大宮駅)の2路線が使え、京都駅まで約20分と交通の便がいいのも人気の理由です。
取材・文=北条かや イラスト=つぼいひろき 画像=PIXTA