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あらゆる産業で活用される資源「ヨウ素」の世界的産地が日本に!? /誰かに話したくなる地球の雑学

  • 2021年8月9日
  • レタスクラブニュース





日本の裏側は本当にブラジル!? フグが自分の毒で死なないのはなぜ? きっと誰かに話したくなる理系のウンチクを、『人類なら知っておきたい 地球の雑学』から1日1本お届け!

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日本は隠れた資源大国!? 千葉はヨウ素の世界的産地だった!


原子番号53のヨウ素(元素記号はI)は、ドイツ語の「Jod(ヨード)」を音訳した元素で、英語では「iodine」と表記される。新陳代謝を促進する甲状腺ホルモンの構成成分で、人間の成長に欠かせない物質である。日本人はヨウ素が多く含まれる海藻類をよく食べるためあまり問題にならないが、世界に目を向けると、ヨウ素欠乏症予備軍は16億人いるといわれている。

ヨウ素は食品としてはもちろん、工業、医薬、農業などあらゆる産業で活用される資源でもある。身近なうがい薬や消毒薬だけでなく、レントゲン撮影に利用される造影剤、液晶テレビやスマートフォンの偏光フィルム、レーザー光線や合成化学触媒など、医薬品からハイテク素材まで幅広い用途がある。

天然資源に乏しい日本だが、じつはヨウ素の生産量では、世界有数の資源大国となっている。特に千葉県の生産量が多く、世界的な供給源として有名なのだ。2016年度のデータでは、世界のヨウ素の生産量は3万2800トン。国別ではチリがトップで、日本の生産量は1万300トンで第2位。そのうち千葉県の生産量が全体の8割を占めており、千葉県単独でも、世界の生産量の4分の1を占める計算になる。

では、なぜ千葉県の生産量が多いのか。それは、水溶性の天然ガスが眠る南関東ガス田が地下にあるから。この地層にはガスとヨードを豊富に含んだ地下水があり、ここからヨードを取り出すのである。

ちなみに、ヨードは海水や土壌にも含まれるが、濃度が低く、生産しても採算に合わない。一方、かん水に含まれるヨードの濃度は海水の2000倍近くとされており、千葉県では1934年に大多喜町でその生産が始まっている。

著=雑学総研/『人類なら知っておきたい 地球の雑学』(KADOKAWA)




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