しょうがといえば冷え性にきく食材として知られていますが、実はそれ以外にも頼もしい効果が…! 私たちにとって一番身近な健康食材しょうがのこと、どこまで知っていますか? 効率の良い摂り方や保存方法など、意外と知らない情報も!
『体にいい安うま食材 vol.3 しょうが』(レタスクラブMOOK)から、しょうがの健康効果についてご紹介します。
冷えは万病のもと!
■1.冷え性対策
しょうがが“冷え”にきくとされているのは、しょうがに含まれる成分が毛細血管を広げて、血流をよくする効果があるから。体温が上がると免疫力も上がり、太りにくい体づくりにも繋がります。
老化を遅らせる!?
■2.抗酸化作用
体の老化は、摂りすぎた活性酸素によって細胞がサビる(=酸化する)ことで進行し、癌やその他の病気になる原因のひとつになります。しょうがに含まれるジンゲロールやショウガオールという成分には、その酸化を防ぐ効果が。しょうがでサビに強い体を手に入れよう!
生のしょうがには酵素がたっぷり!
■3.消化促進
生のしょうがには、実は酵素も豊富に含まれています。一生涯で体内で作られる酵素は、人それぞれ決まっていますが、酵素が減ったり動きが悪くなると、消化不良を起こしてしまうことも。また、酵素には肉をやわらかくする力もあります。しょうが焼きは、おいしいだけでなく、食材の組み合わせがとても理にかなったメニューなのですね。
風邪や菌を寄せつけない!
■4.免疫力アップ
しょうがの薬効成分のジンゲロールには、白血球を増やす効果があるといわれ、その結果、免疫力がアップ。風邪や菌を寄せつけない、病気になりにくい体をつくります。
知っておきたい!しょうがのこと
【しょうが1かけ】
これが1かけの原寸大で、10~15g。大人の大きめの親指の第1関節から先程度の大きさ。
【皮ごと使う】
皮にも栄養成分が含まれるため、よく洗って皮ごと使いたい。黒ずんだ部分はこそげ、繊維に沿って薄切りにするのが基本。
【しょうがの種類】
●ひねしょうが
秋に収穫した根しょうがを、2カ月以上貯蔵してから出荷したもの。通年出回っている。色が濃く、辛みも香りも強い。
●新しょうが
初夏から秋にかけて出回る。辛みが少なく、生食にも向く。新鮮なので早めに食べて。
●葉しょうが
根茎が小さい状態で初夏に早掘りし、葉がついたまま出荷される。「谷中しょうが」とも呼ばれ、生食や漬けものにすることが多い。
【保存のこと】
・手間をかけたくないなら「冷蔵保存」
保存容器に水と一緒に入れ、こまめに水を替えて保存する。もしくは、皮つきのままペーパータオルで包み、ラップで包んで野菜室で保存しても。約1カ月保存可能。
・日もちさせたいなら「冷凍保存」
すりおろしてファスナーつき保存袋に入れて空気を抜き、平らにして冷凍庫で保存する。しょうが汁は製氷機で凍らせることも。約2カ月保存可能。
監修/牧野直子(管理栄養士)