料理に添えたりお弁当に入れたりと、さまざまな場面で用いられるのが「ゆで卵」です。切れば黄身の色が鮮やかで、切り方を工夫することで見た目にも楽しめます。ゆで卵の調理法は、ゆでるだけ。とはいうものの、形が崩れたり黄身の状態が悪かったりと、意外と失敗しやすいものです。もしくはむいたときに表面がボロボロになってしまうことも。今回は、料理研究家である筆者が、「キレイで美味しいゆで卵の作り方」をご紹介します。
卵は鮮度が命です。ただ、ゆで卵を作るときは、その前提が該当しません。新鮮なものよりも、やや鮮度が落ちているもので作ったほうが、食感に弾力があり、殻もむきやすく仕上がります。
新しい卵は、なぜゆで卵に不向きなのでしょうか? それは、新しい卵は二酸化炭素を多く含んでいるからです。するとゆで卵を作る際、食感を悪くしたり、殻をむきにくくしたりと、マイナスに作用してしまいます。もし新しい卵を使うのであれば、底に小さな穴をあけるかヒビを入れて、二酸化炭素を出す工夫が必要です。
卵をゆでていると、殻が割れてなかの白身が出てしまう場合があり、仕上がりの形も悪くなりますね。塩にはたんぱく質を凝固させる作用があるので、ゆでる際に少し湯に入れておくと、卵から白身が出てもすぐに固まり、形も崩れにくくなります。
湯が沸騰したら、卵を入れて10分程度ゆでます。水の状態から卵を入れると、温まるまでに時間がかかり、ゆで時間を測りにくくなるので、沸騰してから入れるほうが失敗が少ないでしょう。ゆで終えたら冷水につけて、粗熱を取ってから殻をむきます。
保存する場合は冷蔵庫に入れてください。殻のついている状態であれば3日ほどもちますが、むいた場合は12時間程度しかもちません。冷凍庫での保存も可能ですが、かなり食感が悪くなるのでおすすめはできません。
いかがでしたか? ゆで卵は切り方にもいろんな方法があって、アレンジがしやすく、添えると料理も華やかに見えます。正しい手順で、つるんとしたキレイで美味しいゆで卵を作ってください。
(料理研究家 オガワチエコ)
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