『日本一予約が取れないと噂のヘッドスパを体験してみたら…！』の続きです。
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もみっ・・もみっ・・・もみっ・・・もみっ・・・・
素手で地肌を揉んでいく。
ほどよい力加減で痛気持ちいい。
ただ・・・他の人はどうなのかわからないのだけど、
私の髪の毛が固くて太いからなのか、
ザリザリザリザリザリザリ
ザリザリザリザリザリザリ
とにかくザリザリ自分の髪の毛の音がめっちゃうるさい・・・。
ザリザリザリザリザリザリ
ザリザリザリザリザリザリ
絶対に寝ないぞ・・・寝てたまるか・・・
ザリザリザリザリザリザリ
ザリリ・・・ザリリ・・・ザリリ・・・・
でも、寝ないでいようとすればするほど
無の空間で何を考えたらいいのかわからなくなる。
「この人、こうやって無言でずっと頭揉んでるけど、
揉んでる間、何考えてるんやろう・・・・」
「毎日頭揉んでて飽きひんのかな・・・」
と極上の使いの職業が気になり始める。
「１時間7000円やとして、どのぐらいの割合貰えるんやろう・・・
半分ぐらい貰えるんかな・・・
1時間頭揉んで3500円か・・・悪くないな・・・・」
と使いの給料を勘繰り始める。
あぁ・・・いかんいかん・・・こんな貴重な体験中にもっと有意義な事を考えなくては・・・
もしも、私が極上のヘッドスパの技術を持っていたとしたら・・・
たったら～～～♪
【とある飛行機のファーストクラスにどっかの国の超お金持ちが乗ってました】
どうやらこのセレブ、
寝たいのに寝られない模様。
キャビンアテンダントも毛布を持ってきてあげたり、
電気を落としてあげたりなんやかんやお世話焼いてあげるけど効果なし。
キャビンアテンダント：「アテンションプリーズ！
王様が不眠でお悩みです。
我こそは快眠させることができるぞ！って方いらっしゃいませんか！？」
と
ここで挙手ーーー！！！
はーーーーい！！！！
私にお任せくださいっ！！！
そう言って登場していって、
ほ・・・ほまえ・・・・どこの国の誰だよ！！
見るからにザコキャラやけどホンマに大丈夫なんかよ！？
ってビビる王様に、
いいからいいから～～～
ちょっとその帽子脱いでごらんよ～～～って
もーみもーみもーみもーみ。
極楽の究極テクニックで王様の頭をもみもみするとみるみるうちに・・・
おねんね大成功！！
王様が気持ちよくおねんねできるように到着までずっともみもみもみもみ。
すると目覚めた王様。
たいそうオギャ子の事を気に入ってくれて、
「これからお抱えのマッサージ師にする！
私の国に来なさい！好きなものはなんでも与えよう！！」
え・・・そんな！ダメです王様・・・！
私・・家族もいるんです・・！
「じゃぁ家族まるごといらっしゃい！
一生不自由ない暮らしを与えよう～！！」
えええ～～～そんなぁぁぁぁ～～～いいのかなぁぁぁぁ～～～
ぐふっぐふふふふふふ
かーーーっっかっかっかっかっか！！！！
・・・・・・ハッ！！！！
ダメだダメだ！！！
なんていう俗っぽい夢を・・・！！！
私はかつての脳内メーカーを思い出した。
私の脳内・・・。
欲望まみれやんか・・・。
おかしいな・・・。
これ、結婚してからこうなったんちゃうんか。
旧姓の生まれた時のピュアな状態の私の名前なら
こんな欲まみれな人間じゃなかったはず
と思ったら
旧姓の結果これ。
さすが自己中が服着て歩いてるって言われただけある・・。
45分間ぐらい揉んでくれるねんけど、
いざゆっくりしようと思ったら
しょーーーーーーーもない事ばっかり頭に浮かんできて、
しまいには、
寝てる風にしとかないと
極楽の使いが残念がるかな・・・っていう気になってきて、
一瞬寝たからもう眠くないねんけど、
さもそのままぐーぐー寝てますよ～～風に演技しはじめる。
呼吸を整えて、
鼻痒いけど我慢しよ・・・
すやすや寝てる風に・・・・寝てる風に・・・
なんかめっちゃ気ぃ遣う。
なんやこの状況。
「お疲れ様でした～～～」（小声）
よし！！終わった！！！
でも
すぐにシャキって起きたら
寝てなかったみたいやから
ゆっくり目を開けて～～わぁぁぁ～～よく寝た～～～風にして～～～
なんやねんこれ。
へへ・・・ついつい・・・こういうサービス精神だしちゃうんですよね・・・
45分間頭をもまれて、
時々顔ももまれて、
スッキリ！！！
化粧室に戻ったらドキ子が待っていた。
どうやった？
ドキ：「寝んとこうと思ったのについ寝ちゃったわ」
オギャ：「私も少し寝ちゃった。でも大半が煩悩やった」
ドキ：「私も煩悩まみれやったわ・・・」
オギャ：「でも思ったより化粧も崩れてないな」
ドキ：「そう！思った！」
無水ヘッドスパなので着替えたりしなくていいのもラクだし、
仕事帰りにこんなところに寄って帰れたら最高だろうな～～。
結果的に私は極上の眠りには誘われず
ひたすらどうでもいい煩悩が頭の中を駆け巡っただけだったけど、
まぁ何もせずぼ～～～っとする時間も必要ってことで！！
スッキリよい体験できました～～！
ありがとうございました～～！！！
【著者プロフィール】
オギャ子◎3兄弟（小6、小3、小1）とのドタバタな毎日を綴ったブログ『kosodatefulな毎日』が大人気。育児サイトでの連載、書籍でも活躍中。新著書『片づけ下手でも おしゃれな部屋って言われたい! 』が大ヒット発売中。
