その言葉を単独で差し出されたら読める人はほとんどいないかも?という、読めないけど読めたら自慢できそうな“難読漢字”をクイズ形式で紹介していきます。
今回は、ジューンブライドにちなんでこちらの漢字です。
「6月の花嫁は幸せになれる」と言いますが、本当でしょうかね?
諸説ありますが、日本で広まったのは、人気のない梅雨の時期に披露宴が減ってしまわないようにという業界の知恵だったという身も蓋もない話も。
「寿留女」も実は結婚に関係なくはない漢字です。
「寿」を「ず」、「留」を「る」と読んで、「寿留女=ずるおんな」、そう、結婚のために恋の駆け引き、抜け駆けをしたりのあのテの… ってそうじゃありません。
日本では昔から、「梨(なし)」を逆の意味の「ありの実」と言い換えたりするような、縁起を担いだ言い方をする場合があり、この「寿留女」もそれにあてはまります。
「寿留女」はそもそもある種の縁起の良くない言葉(忌み言葉)を連想させるので、「あたりめ」などと逆の意味で言い換えられたりもするんですよね。
この大きなヒントでもうお分かりでしょう。
正解は…
【寿留女=するめ】です。
「寿留女」、食べたことありますよね? どんな味でしたか?
または結婚の前、結納の際にこの「寿留女」をいただいたりしませんでしたか?
「寿留女」はかめばかむほど味がでる、ということで、長年連れ添う夫婦の行末を表すのにぴったりな食べ物。
この場合は読み方の「するめ→する(博打などでお金がなくなること)」を「あたる→あたりめ」と言い換えるのではなく、漢字の表記をおめでたい当て字にしたようです。
結納品は目録に書かれるものですので、見た目にもおめでたい雰囲気の「寿」という漢字が使われるのは納得ですし、「寿留女」となると「寿を留める女性」という、最上級の褒め言葉でもありますよね。
昔流行った演歌のせいか、スルメと聞くと、軽くあぶって一人寂しく日本酒をひっかけているような、結婚からは遠そうなシーンが浮かぶのですが、実はかなりおめでたいものとしての地位を確立していたのですね。
次回をお楽しみに…
まとめ/伊波裕子
こちらの漢字は読める? ↓
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