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Vol.159 “衣”だけじゃなく“食”も“住”も着々進行中

  • 2014年11月13日

 みなさん、こんにちは。ゴスペラーズの北山陽一です。

 前回は「今年の目標」のうち、“衣”についての進み具合を紹介したので、今回は“食”と“住”について書きます。

米 “食”に関して今年の初めの時点で宣言したのは、しっかりした食生活を支える歯の治療をやり遂げるということだったわけですが、残念ながら歯医者にはなかなか行けていません。ただ、最近“なるほど!”と思える玄米に行き当たって、それを食べ続けようかなと思っているところです。そもそも米は自分を作る原料ですから、そこにはこだわらないといけないな思っていて、それで無農薬、無化学肥料という自然栽培米をいろいろ試してみようと思い立ち、ネットでいろいろ調べて各地のものを取り寄せている今日このごろ、という感じなんですが、その“なるほど!”と思える銘柄もそのなかで行き当たりました。それは、岡山の「朝日」という銘柄です。で、説明を読むと、その銘柄は交配種になる前の、かなり原種に近い銘柄のひとつということだそうなんですが、これがおいしいんですよ。香りに少しクセがあると感じる人もいるかもしれないですけど、僕はOKだったし、それに加えてその「朝日」に行き当たったことで、“これからもまだ新しい出会いはありそうだな”と思ったんですよね。だから、さらにいろいろ試しながらも、「朝日」をメインに食べていこうかなと思っているところです。

 以前にも書きましたが、“おいしい”という感覚は“からだに良い”ということとつながっていたはずなのに、“おいしい”だけをピックアップして身体に良くないのにおいしいものがたくさん売られているというのが現代の歪みのひとつだと思うので、そこから抜け出したいという気持ちははっきりありますよね。と言いながら、「トムヤンクンヌードル」はついつい買って食べてしまいますが(笑)。

 ところで、歌手にとって歯が悪くなるというのは重大事件です。楽器の音が鳴る部分が変化するということですから、声質にも変化が生じるし、それに歯が悪くなると単純に発音の仕方が変わってしまうんです。で、発音と音質は直結している要素ですから、奥歯1本抜いても、それはずいぶん違ってきます。だからデンタル・ケアはおろそかにできないわけですが、同じ意味で身体をどれだけナチュラルな状態、つまり凝りや張りがない状態にキープできるかということも歌手にとってはすごく大事なことです。そうした体調の管理状況によって、声の出る具合は全然違ってきます。で、僕自身は自分の力だけでそういう状態にもっていくことを半ば諦めていて、マッサージ師の方や理学療法士の先生にお願いしてやってもらっています。実際、身体の構造をちゃんとわかっている人にやってもらうと、声の出方は全然違います。で、そもそも僕が理学療法士の先生にやってもらうようになったのは、関節の可動域が狭いんです。ひらたく言えば、「身体が硬い」ということですね(笑)。例えば、僕はあぐらがかけないんですよ。正座するのも、かなり厳しいっていう。それを理学療法士の先生の指導を受けながらちょっとずつ可動域を広げていってるところで、その成果がだんだん出始めてきているのは実感しています。その先生は声を出すことの専門家ではないわけですが、しかしケガをした後の凝り固まった身体をほぐしていくということについてのエキスパートならではの指導のおかげで、はっきりと声にいい影響が出ています。20年も歌うことをやってきたわけですが、その理学療法士の先生とのやりとりなどを考えると、まだまだ進化の途中というか、無限ではないにしても、まだまだ自分のなかに可能性は残っていると感じています。

 “住”については、スタジオの機材をまさに入れ替えないといけない時期になっているので、それとあわせて一気にリフォームもやってしまおうと思っています。この連載でも何度か書きましたが、僕の家はAWSの学生な僕の回りの仲間たちが気軽に集まってクリエイティブな刺激を交換し合えるサロンのような場になればいいなと思っているので、大事なのはそういう空気作りなのかもしれません。それこそぼんやりとした枠組みのなかで、面白そうなことをどんどん生まれていく空間になることが、僕にとっての“住”の充実ということなのかもしれないですね。

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