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新しくなった食事摂取基準のポイントとは?

  • 2020年5月27日
  • ケータイ家庭の医学SP

健康で長生きするために

2020年版の「日本人の食事摂取基準」について、厚生労働省から報告書が公開されています。新基準のポイントとしては、高齢化が進む社会に向けて、フレイルや低栄養予防の視点を追加していることがあげられます。ちなみにフレイルとは、厚生労働省研究班の定義では「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能など)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態であるが、一方で、適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」とされています。国民の健康維持・増進のために摂取すべきエネルギーと栄養素の基準、その最新版の内容をみていきましょう。

◆「日本人の食事摂取基準」とは、厚生労働省が策定する健康な日本人の1日に必要なエネルギーや栄養素の摂取量の基準を示したもので、5年ごとに改定されています。主に、病院での栄養指導や学校・企業の給食などの指標として利用されています。

◆前版の2015年版「日本人の食事摂取基準」では、70歳以上を高齢者としていましたが、高齢人口が増大するなか、高齢者についてより詳細な年齢区分設定が必要とのことから、2020年版では、高齢者は65〜74歳と75歳以上の2つに細分化されました。

◆筋肉や骨が衰えることで起こりやすくなるフレイルの予防としての観点から、たんぱく質の目標量が見直されています。2015年版では50歳以上も他の年代と同じでエネルギー比は13〜20%とされていましたが、2020年版では、49歳までは13〜20%ですが、50〜64歳は14〜20%、65歳以上は15〜20%に引き上げられました。

▽▼▽ 次ページでは ビタミンDやナトリウム量の目安について など▽▼▽

(監修:医療法人誠医会 宮川病院 内科 宮川めぐみ)◆また、骨の健康維持に欠かせないビタミンDの目安量も乳児を除く全年齢で引き上げられ、成人(18歳以上)では男女ともに2015年版の5.5μgに対して8.5μgとされました。

◆生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病)の発症予防の観点からはナトリウム量が引き下げられ、さらに脂質異常症の重症化予防を目的にコレステロール量の目安も記載されました。

◆ナトリウム量(食塩相当量)は、これまでは成人男性で8.0g未満、成人女性で7.0g未満でしたが、2020年版では成人男性7.5g未満、成人女性6.5g未満と、目標量が引き下げられました。

◆コレステロールは体内でも合成されるため、目標量を設定するのはむずかしいものの、脂質異常症の重症化予防の目的としては、1日200mg未満にするのが望ましいとしています。

◆今回の改定では、2015年版の「生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底を図る」という策定方針に加え、「社会生活を営むために必要な機能の維持および向上を図る」という内容が加わり、発症予防の対象が高血圧、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病の生活習慣病から、高齢者の低栄養やフレイルにまで広がりました。

◆団塊の世代が後期高齢者になる2025年に向けて、新しくなった「食事摂取基準」の活用が期待されています。

(監修:医療法人誠医会 宮川病院 内科 宮川めぐみ)

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