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日本人って意外に太りやすい?

  • 2019年12月9日
  • ケータイ家庭の医学SP

3人に1人は肥満遺伝子保持者

太りにくい人とそうでない人の個人差は、生活環境(食習慣や活動等)はもちろんのこと、遺伝子も関連しています。欧米に比べると肥満率の低い日本人ですが、実は3人に1人が肥満遺伝子の持ち主だとか? しかも高血圧や糖尿病などの生活習慣病につながりやすい「内臓脂肪」がつきやすいといいます。どのようなことなのでしょうか。

◆肥満は、摂取カロリーと消費カロリーとの差によって生じるといわれます。体内に摂取したカロリーは運動や基礎代謝によって消費されますが、運動不足や代謝の低下により余った分は脂肪などとして備蓄され、結果として太ります。

◆基礎代謝とは、就寝中など安静にしている間も生命を維持するために消費されるエネルギーで、一般的に筋肉量が多いほど基礎代謝量が高いとされています。ところが同じように1日を過ごしてもやせやすい人・やせにくい人がいるのも事実です。この個人差は実は遺伝子にあることがわかってきました。

◆エネルギー代謝に関わる遺伝子はこれまでに50以上発見されていますが、なかでもβ3AR(β3アドレナリン受容体)、UCP1(脱共役たんぱく質1)などは、肥満に特に深く関わっていると考えられています。

◆β3AR遺伝子をもつ人は、のちに内臓脂肪となる中性脂肪の分解が抑えられるために、1日の基礎代謝が平均値より200kcalほど低くなり、日本人の3人に1人(約34%)がこの遺伝子の保持者と推定されています。

▽▼▽ 次ページでは UCP1遺伝子をもつ人の特徴について など▽▼▽

(監修:医療法人誠医会 宮川病院 内科 宮川めぐみ)◆また、UCP1遺伝子をもつ人は、エネルギーの燃焼に欠かせない多胞性脂肪細胞(褐色脂肪細胞)の働きが鈍いため、1日の基礎代謝が平均値より100kcalほど低くなり、日本人の4人に1人(約25%)がこの遺伝子の保持者と推定されています。

◆反対に、β2ARやLy75といった脂肪の蓄積を防ぐ遺伝子もあり、この遺伝子をもつ人は生まれつき太りにくい体質です。効果的なダイエットのために、これらがどのように作用して脂肪の蓄積を防いでいるのかの研究・解明も進められています。

◆日本人の肥満の割合は、成人男性で30.7%、成人女性で21.9%(厚生労働省「平成29年国民健康・栄養調査」)です。海外諸国と比較すると少ないものの、日本を含む東アジアの人は内臓脂肪が多い傾向にあり、軽度の肥満でも病気を発症しやすいといわれています。

◆そのため、欧米ではBMI値30以上を肥満とみなしていますが、日本では25以上です。CDC(米国疾病予防管理センター)は、アジア系米国人にはBMI値23以上から注意喚起をしており、香港・シンガポールなどではBMI値23以上を肥満としています。

◆肥満を防ぎたいのは一般的に、糖尿病、高血圧、心筋梗塞、脳梗塞、さらにがんや認知症といった病気のリスクが高まるためです。特に内臓脂肪は健康への影響が大きく、予防にはまず適正体重を維持して、自分の健康管理を自分でできる生活を習慣づけることが大切です。現在、肥満の人はひとりでダイエットをがんばるのも悪くありませんが、保健師や医師、スポーツトレーナーなどのサポートや知恵を活用しながら、無理なく確実に適正体重に近づけていくとよいでしょう。

(監修:医療法人誠医会 宮川病院 内科 宮川めぐみ)

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