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「朝食」が肥満を防ぐ!

  • 2019年4月8日
  • ケータイ家庭の医学SP

生活習慣病予防にも期待

「朝食を抜くと太る」ということは知られていましたが、このほど名古屋大学大学院の研究グループがそのメカニズムを解明しました。実験の結果、朝食を食べないと脂質を代謝する肝臓の働きが遅れ、体温も上がりにくくなってエネルギー消費量が減ったとのこと。逆に言えば、朝食をしっかりとれば肥満やそれに伴う生活習慣病が防げるかもしれません。

◆1日3食の食事を中心とした規則正しい生活は健康の基本であり、多くのデータから「朝食を抜くと太りやすい」ことが知られていますが、実はその詳しいメカニズムはこれまで明らかにされていませんでした。

◆このほど、そのメカニズムを名古屋大学大学院生命農学研究科の研究グループが解明。この研究成果が、2018年10月に米国の科学雑誌に発表されました。

◆実験では、ラットを「朝食あり」と、餌を与える時間を4時間遅らせた「朝食抜き」の2つのグループに分け、高脂肪の餌を14日間与えました。そして、体重の増減や肝臓の活動のリズムの変化などを調べました。

◆その結果、「朝食抜き」のグループは、食べた量は同じにもかかわらず、体重が増加しました。肝臓の時計遺伝子や脂質代謝に関わる遺伝子が働くリズムも約4時間遅れたほか、体温も食事をとるまで上がらず、さらに体温が上昇していた時間も短いことがわかりました。

◆このことから、朝食を抜くと、体内時計のリズムが乱れることで肝臓の活動が遅れて脂肪を代謝する働きが落ち、また、体温の上昇が抑えられることで消費エネルギーが減少して脂肪がたまりやすくなり、体重増加を招いたと考えられます。

▽▼▽ 次ページでは 肥満が引き起こす病気と時間栄養学について など▽▼▽

(監修:医療法人誠医会 宮川病院 内科 宮川めぐみ)◆肥満は、2型糖尿病をはじめとした生活習慣病や冠動脈疾患などを引き起こす原因であることが報告されています。今回の研究では、「朝食を食べるだけで肥満予防につながる可能性がある」という、根拠が示されました。

◆体内時計は、これまで主に太陽光などの「光」によって調整されると考えられてきましたが、近年では「食事をとる時間」が大きく関わっていることがわかってきました。体内時計の解明から発展し、食事をとるタイミング、どの時間帯にどんな栄養素が吸収されやすいかといった「時間栄養学」という新しい分野の研究も始まっています。

◆今回の研究では、「いつ食べるか」「どのような栄養をとるべきか」といったことまでには言及していませんが、時間栄養学では、朝食は起床から2時間以内にとり、糖質、たんぱく質をしっかりとることが好ましいとしています。

◆ご飯やパンなどの糖質は脳のエネルギー源となり、魚や肉、卵、豆類、乳製品などのたんぱく質は筋肉の材料となります。これらの栄養素を朝食で十分に摂取し、野菜や果実からビタミン・ミネラルを補給することで、元気よく1日をスタートすることができます。

◆しかし、時間に追われる朝の食事に手をかけるのはたいへんです。そこで、おすすめしたいのが、豚汁やポトフなどの具だくさんの汁物です。ご飯やパンに添えたり、餅やショートパスタにすれば汁物に入れられて、さらに時短が可能です。

◆手軽に食べられるバランス栄養食品なども、常備しておくとよいでしょう。忙しい朝でも食事は欠かさないようにし、“食べる”ことで肝臓をはじめとした臓器の体内時計のスイッチをONにすることが、肥満の防止につながると心得ましょう。

(監修:医療法人誠医会 宮川病院 内科 宮川めぐみ)

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