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Vol.6 ぷりっぷり〜私だけの水宝(みずたま)@福島その2

  • 2015年8月18日

 高校同期の仲間たちと『スパリゾート・ハワイアンズ』で一泊した翌朝、福島唯一の国宝建築物の白水阿弥陀堂まで足を伸ばしました。

 『国宝』『世界遺産』などの、『肩書き』にとかく弱い私ですが(苦笑)、とにかく未知の扉のドアノブをひねってみましょう。観光案内の写真や説明ではわからない、あなただけのその瞬間の贈り物がきっと見つかるはずです。

 初めての場所を歩くのは、体だけではありません。シャツやハンカチだって、その空気を吸い感じ取っています。お土産を買わずとも、旅先から我が家へ戻った時、何か前と雰囲気が違う気がするのは、服や靴が連れ帰った土や草の切れ端たちがそこにいるからです。

 ケガさえしなければ、ハズレの旅ってないと私は思います。

スマホのカメラに気をとられて転ばないように!
スマホのカメラに気をとられて転ばないように!

 続く細道と少ない標識に不安になりながら白水阿弥陀堂に到着すると、早くも夏ならではのサプライズが私を待っていました。

 お堂を見に来た事を忘れるほど、東・西・南の三方を取り囲む池に咲く、圧巻の蓮の花の群れが出迎えてくれたのです。

蓮は昼前には花を閉じてしまいますが、雨曇りのこの日はまだ開花していました
蓮は昼前には花を閉じてしまいますが、雨曇りのこの日はまだ開花していました
昨夜からの弱い雨を受け、充分に水を吸った蓮は一層美しくオーラを放っていました
昨夜からの弱い雨を受け、充分に水を吸った蓮は一層美しくオーラを放っていました

 実は私、花以上に好きなものが…それは『水滴』。

葉に落ち、大きな葉面をゆらゆら奔放に跳ねる水玉
葉に落ち、大きな葉面をゆらゆら奔放に跳ねる水玉

 庭を歩きながら出口にさしかかった頃、観光ブックに絶対載らない、私だけのとっておきの出逢いが今回も準備されていました。

まぁ、こんなところに…!
まぁ、こんなところに…!

 たくさんの木々に囲まれ埋もれてしまいそうな、名も知らぬ低木のちいさな葉。もちろん雑木に立ち止まる人などいないけど、ふとカメラを向けたら、まるでコラーゲン100%みたいな、ぷりっぷりの3粒の水宝(みずたま)が輝いていました。

水宝(みずたま)

 この水宝に出逢うためにここに来た…直感で思いました。

 感動すると視神経が刺激されるのか、急に色んなものが瞳に飛び込んでくる気がします。

紅葉を包みこぼれるレースのヴェールのような水滴
紅葉を包みこぼれるレースのヴェールのような水滴

 橋を渡ってやっとメインの白水阿弥陀堂へ。曲線の美しい杮葺(こけらぶき)のお堂と、静かなるお顔の阿弥陀如来像を拝む頃には、心もぷりっぷりに満たされていました。

白水阿弥陀堂

 名前があってもなくても、あなただけの国宝級の『とっておき』を色んな場所で見つける、それが『旅』なのかもしれませんね。

 『もの』も『ひと』も、意外と近くであなたを待っているかもしれません…♪

蓮の花

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