
「百福」を切り盛りする炭谷さん(左)【北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ】
高岡市中心部で80年以上続いたおでん店を引き継いでオープンした「百福(ももふく)」の5周年を記念する展示会が、同市御旅屋町の芸文ギャラリーで開かれている。店は富山大芸術文化学部の学生や出身者らが通い、アルバイトもしていた場所。出身者らはものづくりを通して節目を祝い、末永く続いていくよう願いを込めた作品を並べた。
「百福」は高岡市片原町にある。店主の炭谷恵子さんは、昭和初期から親しまれ3代続いた「福家」が2019年に閉店したのを惜しみ、店舗と味を継承した。20年に開店し、22日で5周年を迎える。だしが染み込んだ彩り豊かなおでんで親しまれている。
展示会は、元従業員でデザイナーの久保田光明さん(高岡市)が発起人となった。店は富山大芸術文化学部の学生がアルバイトとして働き、ものづくりに携わる人が集まる場でもあることから、従業員や常連客に声をかけた。
20、30代の9人がおでんをモチーフにした漆パネルやポスター、店の魅力を紹介する冊子など約20点を出品した。15日は作者らが作品を解説し、店があんばやしを提供した。
炭谷さんは「祝ってくれてびっくりした。この5年間、新旧のスタッフに恵まれた」と感慨深げ。出品者の一人で芸文ギャラリー店長の二上晴君(はるきみ)さんは「温かい雰囲気で、アルバイトをしていた時から学びや出会いをもらった。少しでもお返しになったらいい」と語る。
久保田さんは「高岡の景色を次の時代に残していく行動にリスペクトを感じている。先まで残るようアピールになったらいい」と話した。展示会は20日まで。
【北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ】