
作品の意図を語る三宅感さん=十日町市本町6【北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ】
新潟県十日町市本町6の越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)で、連続企画展の第7弾「無色の人」が開かれている。東京都の美術作家、三宅感さん(41)が十日町雪まつりの雪像からインスピレーションを受けた彫刻作品など13点を展示している。
地域と芸術の新たな可能性を探ろうと、大地の芸術祭拠点施設のモネでは2023年7月から連続企画展を始め、作家を替えて個展を開いている。
これまで色鮮やかな作品を手がけてきた三宅さんは、2024年に初めて十日町雪まつりを訪れ、「無色」を着想した。家族のような一体感で雪像作りをする住民の姿に「色を塗らない雪像は、色という主張がぶつかることがないから一体感が生まれるのではないか」と感じた。
重度身体障害者の訪問ヘルパーとしても働く三宅さんは「利用者のプライベートに入り込むのに、自分の色を主張すると邪魔になる」と考える。雪まつりと自らの仕事の「無色」を重ね合わせ、紙粘土や発泡スチロールを使い、訪問ヘルパーの利用者らをモデルに11点の彫刻作品を作った。
会場には、2016年に岡本太郎賞を受賞した高さ4メートルを超える壁画作品「青空があるでしょう」と、21年制作の彫刻作品「失われた顔面を求めて」も並び、色を多く使った過去の作品と新作の対比もできる。
三宅さんは「見た人が自由に感じ取り、楽しんでほしい」と呼びかける。
3月23日まで。祝日を除く火曜水曜休み。問い合わせはモネ、025(761)7766。
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