
劔神社境内の「杉の花遺跡」の発掘調査で見つかった出土品約100点が並んでいる特別展=1月16日、福井県越前町織田文化歴史館【北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ】
福井県越前町織田の劔神社境内の「杉の花遺跡」で、昨年度行われた発掘調査で見つかった出土品を展示する特別展が町織田文化歴史館で開かれている。奈良時代〜江戸時代の遺物を中心に、土師器(はじき)や須恵器など約100点が並んでいる。3月23日まで。
発掘調査は、町教委が焼失した社務所の建て替えに伴い、2023年6〜12月に現在の本殿の南東約375平方メートルで実施した。
展示しているのは、平安時代末期の遺構面で礎石建物跡の土台の盛り土から出土した土師器の皿や?(わん)など貴重な品ばかり。平安時代の遺構面の土坑から見つかった鉄板の表面には、鉄さびによって固まった米や豆状の種子類の痕跡が確認でき、全国的にも珍しいとされる。
劔神社の歴史、杉の花遺跡で行われた発掘調査を振り返るパネルが展示され、同神社の沿革を記した巻物「劔大明神
畧縁起(つるぎだいみょうじんりゃくえんぎ)」の写しなども並んでいる。
担当者は「劔神社の由緒ある歴史を裏付ける出土品を数多く披露している。展示を通して、多くの人が神社に興味を持つきっかけになれば」と話している。
午前10時〜午後6時。観覧料は大人100円、中学生以下と70歳以上は無料。18日と3月9日に午後1時半から学芸員による展示解説がある。祝日を除く毎週月曜と2月12、25日、3月21日は休館。
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