
天体模型などに触れて宇宙を体感できる展示=黒部市吉田科学館【北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ】
黒部市吉田科学館で開かれている特別展「さわる宇宙」は、3Dプリンターで作った太陽系の天体や望遠鏡、ロケットの模型など展示物55点全てに触れることができる。天体ごとの重力の違いや位置などが感覚的に学べ、子どもから大人まで好評を得ている。点字付きの解説が添えてあり、目の不自由な人ら誰もが親しみやすくなっている。2月16日まで。
一般的に博物館の展示物の多くは触ることができない。そんな中、同館学芸員の野寺凜さん(31)が、誰もが使いやすいことを意識したユニバーサルデザインの考えを生かして企画を考えた。県視覚障害者福祉センターが解説文の点訳や印刷を担ったほか、県外の大学教授らが協力した。
同館の3Dプリンターで製作した小型の天体やロケット、人工衛星などの模型のほか、同館で使っていたプラネタリウムの操作盤、隕石(いんせき)の標本なども並べた。
太陽系に関するコーナーでは各天体の地形や大きさなどを紹介。地球や月、金星などの重力の違いは重さを変えたリンゴの模型で伝えている。天体ごとの距離感はロープの結び目の位置で示し、来場者は綱を握って歩きながら学べる。野寺さんによると、これまで数十人の視覚障害者が来館しており、好評という。「触りながら宇宙の不思議を体感してほしい」と話している。
入場無料で原則、月曜休館。13日は開館し、14日が休館になる。開館は午前9時〜午後5時。毎週木〜土曜の午前10時と午後3時には、事前予約制で職員が解説や観覧の補助を行う。予約は観覧日の2日前まで受け付ける。問い合わせなど詳細は同館のホームページから。
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