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訪日客の人気は雪の大谷に集中 富山県内観光地周遊せず、政策投資銀が位置情報調査

  • 2024年5月3日
  • 北陸新幹線で行こう! 北陸・信越観光ナビ

外国人客らでにぎわう立山黒部アルペンルート=4月中旬、立山・室堂周辺【北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ】
 立山黒部アルペンルートがある富山県の立山町を訪れたインバウンド(訪日客)で、富山市以外の県内他市町村に2時間以上滞在する人はほとんどいない−。日本政策投資銀行は、携帯電話の位置情報を使って訪日客の動きを調べ、県内を短時間で通り過ぎる「通過型」の観光客が多い現状を指摘した。アルペンルートの高い経済効果を県内に広く行き届かせる必要があると提言している。

 政投銀は3月に公表した調査リポートで、コロナ禍や大型台風の影響がなかった2018年のデータを使い、立山黒部アルペンルートがある立山町を訪れた訪日客約14万人が他に2時間以上滞在した市区町村を調査。岐阜県高山市に64%、同県白川村に62%、金沢市に52%が訪れていたが、富山県内は富山市が47%、黒部市が16%、それ以外は10%未満だった。

 同ルートの季節ごとの動向を見ると、訪日客の大半は「雪の大谷」が楽しめる春に集中していた。政投銀は、同ルートの県内への経済波及効果を110億円超と高く評価する一方、「観光客に県内を周遊させ、滞在時間を延ばし消費を増やす必要がある」とした。

 県内を短時間で通り過ぎる「通過型」の観光客が多いことは、国内客でも以前から指摘されており、改めて課題が浮き彫りとなった格好だ。4月下旬、富山市の電鉄富山駅で立山行きの列車を待つ訪日客に旅行ルートを尋ねると、県内を周遊する予定はないと話す人が多かった。2度目の来県という香港の50代女性は「雪の大谷以外にどんな観光地があるのか分からない。もっと宣伝してほしい」と注文した。

 滞在時間の短さは、低調な消費額にも表れている。観光庁の調査では、23年4〜12月に観光やレジャーで県内を訪れた外国人1人当たりの消費額は2万6000円で、北信越で最低だった。岐阜県と石川県は3万8000円、長野県は4万3000円、新潟県は5万9000円。

 外国人向けの旅行ツアーを手がける一般社団法人地域・観光マネジメントの塚本昌紀代表理事は「雪の大谷以外の県内観光地は、外国人には知名度が低い」と指摘。「訪日客には有名観光地をいくつも回りたいと考える人が多く、知名度が高い高山や金沢に宿泊需要が流れている」と話す。

 県は22年にまとめた観光振興戦略プランで「体験型・滞在型の多様なツーリズムの展開」「海外の個人旅行者に届く効果的な情報発信」などを主要施策に掲げる。

 県国際観光課は「県内には雪の大谷以外にも多くの観光地がある。欧米豪や東南アジアなど幅広い市場にPRしていく」とした。
【北陸新幹線で行こう!北陸・信越観光ナビ】

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