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Vol.80 ラオス・ベトナムの旅 その2

  • 2015年3月26日

 ラオスでのアルバム・ジャケット撮影の旅の3日目。デザイナーのオグロエリさんとともに、首都ビエンチャンから、飛行機で1時間ほど北へ移動して、ルアンパバーンに到着しました。ここは街全体が世界遺産に登録されていて、今や世界中の観光客が集まる場所になっています。ラオスの前身は、1353年にルアンパバーンを都にして誕生したラーンサーン王国。たくさんの寺院や街並に、その面影が今でもたくさん残っています。

 雄大なメコン川と、その支流ナムカーン川に挟まれた小さな半島がメインエリア。まずはナムカーン川の竹で出来た橋を渡ってみます。この日も暑くて、30度越え。もう少し夏に近付くと、軽く40度は超えるそうです。

ナムカーン川の竹で出来た橋
(全写真 撮影:オグロエリさん)

 その半島の突端に建つ、寺院ワット・シェントーンへ。1560年、セーターティラート王によって建立されました。手前に3段、奥に1段折り重なる屋根が特徴的ですが、似たような形状はラオスの多くの寺院で見ることができます。この本堂の横にある赤堂の、壁のモザイク画もとても素敵でした。

寺院ワット・シェントーン
寺院ワット・シェントーンモザイク画

 ラオスは多民族国家。約半数はラーオ人と呼ばれる人々ですが、郊外に行くほど多種多様な民族が暮らしています。陽が暮れた頃から、ルアンパバーンで数多くのナイトマーケットを出店しているのは、おもにモン族の人々。メイン通りの一部が通行止めになり、そこにテントを並べて毎日開催しています。ラオスの名産である織物をはじめ、あらゆるものが並びます。

ナイトマーケット

 ナイトマーケットを楽しんだ後、3年ほど前からルアンパバーンに住みながら働いているという日本人の女性と待ち合わせをし、さらにパートナーで画家のソムジャルーンさんも合流して、食事をしました。ソムジャルーンさんはカム族で、出身はラオス最北端のポンサーリー。船で川を上っていかないと辿り着けない村に住んでいたそうです。

 翌日は朝6時に街へ繰り出し、托鉢(たくはつ)に参加しました。もともとは仏教用語である「タクバーツ」が語源。毎朝、僧侶たちが喜捨を求めて街を練り歩きます。カオ・ニャオ(もち米)やお菓子を手にして、オレンジ色の僧衣を纏ったお坊さんたちに渡していくのですが、仏教信者であれば、与えた側もこれで功徳を積んだことになります。

タクバーツ

 朝市を回ったあと、前日にホテルで予約した象乗りツアーに出発。車で1時間ほどかけて街をはずれたところに、象がたくさんいました。僕はもちろん初めての体験。上に乗ると、片足ずつ「ドシン、ドシン」とゆっくり森のなかを進んでいきます。頭に触ると、象の毛がとても硬いことに驚きます。象と一緒にメコン川で水浴びするコースもあったのですが、服がびしょ濡れになってしまうのでやめておきました(笑)。

象乗りツアー

 再び街に戻っていろんなところを散策したあと、メコン川の河岸へ。陽が落ちる前に夕日をバックに撮影しました。ボートに乗り川を渡って家路に着く人の姿もちらほら。ルアンパバーンは1日の気温差が激しく、夜はかなり涼しい風が吹きます。お酒をやめていた僕も少し解禁して、世界一旨いといわれるラオスのビール「ビアラオ」で乾杯。長い一日が終わりました。

メコン川の夕日

 翌日の朝、もう一度托鉢に参加したあと、飛行機でベトナムのハノイへ。ここからはひとり旅です。ラオスでは滞在歴の長いオグロさんがあちこち案内してくれたうえ、ジャケットにおさまりきらないくらいの素敵な写真をたくさん残してくれたので、本当に感謝しています。またラオスに来れたら今度はのんびりと、さらに郊外もまわってみたいです。というわけで、次回のベトナム編もお楽しみに!




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