これがUltraの実力。
Apple(アップル)怒涛の新製品ラッシュでiPad Air、Mac Studio、MacBook Airとともに公開されたのが、現行のApple最強チップM3 Ultraです。Appleの公式発表では…
24の高性能コアと8つの高効率コアを備えた最大32コアのCPUを搭載し、M2 Ultraの最大1.5倍、M1 Ultraの最大1.8倍のパフォーマンスを実現しています。また、Appleチップの中でも最大のGPUを採用し、M2 Ultraよりも最大2倍、M1 Ultraよりも最大2.6倍高速なパフォーマンスを実現する最大80のグラフィックスコアを搭載しています。
と語っていて単純にいえば、
・32コアCPU(高性能コア24基)
・80コアGPU
を搭載していて、今までMacに搭載されたなかで最速のチップです。どうやらその実力はかなりすごそうで、各所からそのベンチ結果が公開されはじめており、スペックでは見えない部分が現れてきました。
M3 Ultraの結果はGeekbenchにも登場しましたが、スコアはやや期待外れとされていました。しかしレビューが出揃うにつれて、その真の実力が明らかになってきました。
YouTuberのDave2DによるレビューとGFXBenchのデータによると、M3 Ultra搭載のMac StudioはGPU性能において非常に優れた結果を示したようです。特に、GFXBenchの4K Aztec Ruins(High Tier)テストでは、
M3 Maxが約200FPS
M3 Ultraが約374FPS(ほぼ2倍のスコア)
を記録しています。
この結果をNvidiaの最新GPUと比較すると、
M3 Ultra(Metal API)はRTX 5080(DirectX 12)より約9%遅い
RTX 5070 Tiに対しては約20%速い
という結果になっています。
また、M4 Max(MacBook Pro向けチップ)と比較すると、M3 Ultraは約63.6%高いスコアを記録していて、M3 UltraがGPU性能で大幅な進化を遂げていることがわかる結果となっています。
The Vergeのレポートによると、Cinebench 2024のGPUテストでM3 Ultraは約20,000ポイントを記録しています。
AMD Radeon RX 7900 XTX(約16,000ポイント)を25%上回る
Nvidia RTX 4070 Tiとほぼ互角のスコア
ただし、これはあくまでひとつのベンチマーク結果であり、API(Metal、DirectX、OpenGL、Vulkan)の違いを考慮すると、実際のパフォーマンスがどうなるかが完全に明らかになっているわけではないので注意です。
M3 Ultraは、専用エンジンを活かした特定のワークフローでは強みを発揮する一方で、3Dレンダリングなどの分野ではハイエンドのRTXカードに追いつけない可能性が高いことがわかってきました。しかし、
最大512GBのユニファイドメモリが搭載できること
同等のVRAM容量を持つコンシューマ向けGPUは存在しないこと
と、VRAM容量と電力効率においてはM3 Ultraが圧倒的に優位な結果が出ています。
今後、M3 Ultraとx86ベースの競合製品との実際のパフォーマンス比較がさらに進むことで、Apple SiliconがディスクリートGPUと本格的に競争できるのかが明確になっていきそうです。全体を通して見てみると相当よさそうに見えます。
リリースでApple自身も推しているように、ユニファイドメモリのためdGPUよりもメモリ確保が楽。つまりLLMを動作させるのに向いていますし、各種グラフィックス系の専門アプリの動作にも当然向いていることがわかります。
据え置き機で排熱機構がちゃんとあるといった点でMacBook Proよりも安定動作するでしょうから、Max版もかなり気になってきました。
Source: NOTEBOOKCHECK, Apple
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