もしも、宇宙人も私たちのことを探しているとしたら?合言葉は「テクノシグニチャー」

  • 2025年2月19日
  • Gizmodo Japan

もしも、宇宙人も私たちのことを探しているとしたら?合言葉は「テクノシグニチャー」
Image: Sokol Artstudio/Shutterstock

我々、地球人が地球以外の生命を探しているならば、まだ見ぬどこかの星に住む者が私たちを探していてもおかしくありません。お互い探しているのになかなか会えない私たち。

では、まだ見ぬ誰かに発見してもらえる場合、そのきっかけになるものってあるのでしょうか?

地球みたいな星があるとして…

この「もしも、私たちを探してくれていたら…」の話は、地球みたいな星があって、地球人みたいな生物が住んでいて、さらに地球人みたいに星の外を探査する技術があるというのが大前提とします。

非常にレアなシチュエーションかもしれませんが、宇宙はあまりに広いのでこれくらいの前提条件はつけましょう。この前提で研究しているのが、地球外知的生命体探査(SETI:Search for Extra Terrestrial Intelligence)のSofia Sheikh氏率いる研究チームです。

Sheikh氏は、

この研究が面白いのは、地球の鏡として考えられるところです。地球は外からどう見えているのだろう? 私たちが地球に与えている影響は、どう捉えられているのだろう? もちろんその答えを知ることはできませんが、例えば、大気がひどく汚染された星を見つけたら、それがどう影響するのか(私たちの星に置き換えて)を想定する手助けとなります。

と語っています。

探すのはラジオ信号

Sheikh氏のチームが研究しているのは「テクノシグネチャー」。ラジオ信号や人工の光、二酸化窒素など、生命かつ技術がある証拠のことです。

私たちが宇宙にテクノシグネチャーを探すのと同じように、宇宙の誰かさんがテクノシグネチャーを探しているのなら、地球で最も発見されやすいテクノシグネチャーはなんでしょうか?

NASAの次世代宇宙望遠鏡HWO(Habitable Worlds Observatory)は、最大5.7光年先の二酸化窒素を検知できる想定です。が、Sheikh氏の研究でわかったのは、地球で最も有力なテクノシグネチャーはラジオ信号だということ。今は鏡面がバキバキに割れてしまったアレシボ天文台クラスのラジオ信号ならば、1万2000光年先まで検知される可能性があるそうです。

Image: SETI Institute

論文共同執筆者でカリフォルニア大学バークレー校のMacy Huston氏は「地球で考えてみるのが大切です。今現在の地球のテクノシグネチャーがどこまで検知されるのかの研究です」と語っています。

相手(宇宙人)と地球の距離が近ければ近いほど、お互いのテクノシグネチャーを見つけやすくなります。ラジオ信号だけでなく、排出される二酸化窒素、もっともっと近づけば違いの星の人工の光だって見えるはず…。

論文はThe Astronomical Journalに公開されています。

SETIは、ほかにも、宇宙人と待ち合わせするならどこがいいか?という非常にユニークな研究もおこなっています。

Source: Phys.org

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