ま、大丈夫だよ…ね?
2032年に小惑星が地球に衝突する可能性があるという話、どうやら良くない方へ向かっているっぽいです。小惑星「2024 YR4」が7年以内に地球に衝突する確率は1/45まで上昇したもよう。
ただし、まだ大騒ぎするレベルには達していないとのこと。というのも、この確率はあくまで初期の推定値で、これまでのパターンからすると、時間とともに下がっていくとみられています。安心…していいんですよね?
アメリカ航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所の地球近傍天体研究センター(Center for Near Earth Object Studies|CNEOS)によると、新たに発見された2024 YR4が2032年に地球に衝突する確率が1.2%から2.2%に上昇したそうです。とはいえ、これは2月10日(月)の朝の数値で、定期的に変動しているとのこと。
この小惑星が初めて観測されたのは2024年12月27日のこと。その時点では、地球から約82万9000km離れていました。発見当初、2024 YR4が地球に衝突する確率は1.2%だったのが、今月初めには1.6%に上昇したそうです。
ただ、衝突の確率というのは暫定的なもので、天文学者がデータを集めて分析を進める過程で随時見直されています。通常、時間がたつにつれて確率はゼロに近づくのだとか。
2004年に発見された小惑星アポフィスでも同じようなことが起こったそう。当時、天文学者は2029年に地球に衝突する確率を2.7%と推定しましたが、その後この数値はほぼゼロまで下がって、最終的に地球への脅威はなくなったとされています。2024 YR4については、まだアポフィスと同じパターンになっていないみたいです。
NASAは、直径30〜50mで、地球の軌道に800万km以内に接近する小惑星を潜在的に危険であるとしています。
今回新たに発見された2024 YR4は、反射光の分析から幅40〜90mで、地球規模の脅威というレベルではないものの、もし衝突すれば広島に投下された原爆の500倍以上にあたる約8メガトン、ツングースカ大爆発と同等のエネルギーを放出するとNASAは述べています。
2024 YR4が地球に衝突する可能性は、2032年から2074年の間に6回あるそう。その中で、2032年12月22日に衝突する確率がもっとも高くなっています。
2032年の衝突リスクは、小惑星や彗星が地球に衝突するリスクの指標であるトリノスケール(0〜10までの11段階)でレベル3に分類されています。CNEOSによると、レベル3の評価は「1%以上の確率で衝突し、局所的な破壊を引き起こす可能性」があることを意味します。
天文学者は、2024 YR4が地球に接近するたびに、速度や自転、質量、大きさなどのデータを分析しつつ、その軌道を継続的に監視していくとのこと。現在、この小惑星は地球から遠ざかっていて、次に接近するのは2028年12月になるそうですよ。
その頃までには観測データもさらに増えて、地球衝突の確率もより正確に予測できるようになると思われます。願わくは、衝突の確率が下がって、数年以内に「ふぅ〜、セーフ!」と安心できるといいですね。