せっかくのPC、長く使いたいもの。
昨年で35周年を迎えたPCブランドのdynabook(ダイナブック)から、個人向けの新作ノートPC「dynabook XP9」が発表されました。最近話題のAI PCってやつです。
軽さと賢さに加えて、バッテリー交換というユニークな個性も持ち合わせています。なにげに、dynabookとしては初のCopilot+ PC対応モデルなんだとか。
CPUにはCore Ultra 7 258Vを採用し、AI機能をぶん回すためにNPUも搭載。メモリ容量も32GBとたっぷりサイズ。
14インチながらとても軽量で、重さは目標値で1kg未満とのこと(バッテリー込み)。dynabookが展開している個人向けPCのラインナップとしては最上位モデルに位置する、プレミアムな一台です。
エアフローにも拘っており、底面の排気口から出た温風がヒンジ側の給気口に戻らないよう、スタンドも兼ねたラバーフットを搭載。独自のエンパワーテクノロジーで温度上昇を抑え、CPUのパフォーマンスを賢く引き上げます。
底面のネジを2箇所外すと、バッテリーが見えます。「セルフ交換バッテリー」機能により、ユーザー自身でバッテリーを交換できるのも本モデルの特徴。
上部のツメを起こしながらバッテリーをズラすだけで、スっと取れました。接点はアダプター式になっており、間違った接続になりずらい設計なのも良いですね。
バッテリー交換のメリットは、ひとつのノートPCを長く使えること。ですが、この「dynabook XP9」に限ってはAI機能との相性の良さも見えてきました。
「dynabook XP9」には、ネットに接続せずとも使える「dynabook AIアシスタント」なる会話型AIソフトが入っています。Copilotなどと違って、ローカルで使えるAIです。
ローカルAIの利点は、機密情報を扱える点。 たとえば極秘の会社資料をAIで分析したい場合、クラウドにアップすると情報漏洩の危険がありますよね。こんなときにネット不要で使えるAIがあると便利なわけです。
「dynabook AIアシスタント」では、文章作成や要約、翻訳などが可能。ローカルでAIを使い続ける=そのノートPCにデータが溜まっていくことになるので、バッテリー交換によって継続利用し続ける利点が生まれてくる、ということです。
この他にもweb会議中にバッテリーを節約する「AIパワーオプティマイズ」。背後からの覗き見を知らせる「AIプライバシーアシスト」。ジェスチャーでPCを操作できる「AIハンドコントロール」といった便利機能も搭載。
キーボードの打鍵感、コレが素晴らしく良かった!
キーストロークは1.5mmとやや深めで、打ち込んだ感がしっかりある。初めて触ったとは思えないほど手に馴染む打鍵感でした。好き。
ディスプレイは180度ぐるっと展開。大勢で資料を眺めるもよし、相手側に見せるもよし。
端子類は、Type-Cが2ポート、Type-Aが2ポート、HDMI、LAN、microSDカード、ヘッドホンジャック。左右それぞれにType-Cを搭載しているのは助かりますね、どっちからでも充電できる。
webカメラ部分には物理シャッターを搭載。これもまた細かな配慮。
「dynabook XP9」の発売日は2025年4月中旬で、想定価格は29万円台前半。値段もプレミアムですが、スペックやAI機能、そしてバッテリー交換などの付加価値を思えば妥当なところ。
ローカルAIが重要になる→ひとつのPCを長く使いたい→バッテリー消耗が避けられない、という懸念のアンサーとして、バッテリー交換はうまいことハマってますね。ローカルAIもアップデートで更新していくとのことなので(翻訳言語が増えるなど)、伸びしろにも期待できそうです。
Source: dynabook