ゲーム機からVRから、洗濯機、インドアガーデンまで!
CESには無数のガジェットが出てきますが、どの年も頭ひとつ抜けてる製品やテクノロジーがあります。今年のCESにもそんな楽しみなガジェットがいろいろ登場してたので、今すぐ手に入るものもプロトタイプも含め、以下にまとめていきます!
ValveがSteamOSを他社のハンドヘルド機にも開放し、その開放先の第一弾となったのが、LenovoのLegion Go Sです。Legion Go S Powered by SteamOSは、より標準化された形態に、チップはAMD Ryzen Z2 Goを搭載しています。
AMDによれば、Ryzen Z2 GoはSteam Deckに搭載のチップより高性能ですが、それ以外ではRyzen Z1とRyzen Z1 Extremeの中間的なパフォーマンスです。Legion Go Sの価格は500ドル(約7万8000円)からで、モバイルゲーマーにとってはValveがフルサポートする安価な選択肢がひとつ増えたことになります。
さらにLenovoは、次世代のAMD Ryzen Z2 Extreme搭載するLegion Go 2のプロトタイプもチラ見せしました。エルゴノミクスが改善し、コントローラーは引き続き取り外し可能です。価格や発売日は未発表ですが、今年一番期待がかかるゲーム機のひとつです。
Aurzen Zipは極小の720pプロジェクター、お値段200ドル(約3万1000円)です。3つに折りたたむとiPhoneの半分程度のサイズになり、外出先にも気軽に持っていけそう。スマホ画面をワイヤレスでミラーリングしますが、Wi-Fi接続は不要です。マグネットと真空吸着で壁などの垂直面に取り付けもでき、バッテリーは90分持ちます。
XRealは毎年新たなARグラスをCESに出していますが、今年のバージョンはシンプルながら革新的なXReal One Pro、600ドル(約9万4000円)です。XReal One Proは人間の目の外付けディスプレイとして機能し…って、そんなARグラスは他にもLenovoやいろんなブランドから出ていますが、XReal One Proでは1080pのツインディスプレイに映る画面のサイズや位置をカスタマイズできます。
スイッチひとつで、ウィンドウを空間に固定するか、頭の動きに合わせて動かすかも切り替えられます。さらにApple Vision ProやMeta Quest 3のように、超広角にしてPC画面の内容をミラーリングすることもできます。
視野は比較的狭く限定されていますが、他のスマートグラスもあれこれCESで試した結果、そのどれよりもXReal One Proを使いたいと思ってます。プレオーダーはすでに開始していて、出荷は3月の予定です。
Lotus Ringは、障がいなどで身体の動きに制限のある人が、今いる空間のアクセシビリティを簡単に高められるデバイスです。部屋の照明やファンなど、スイッチで操作するような機器であれば、Lotus Ringを向けてバンドのボタンを押すだけで操作できるようになります。最初の設定時は、既存のスイッチの上にLotusの磁気スイッチを取り付けるだけでOK。
スイッチカバーとリングのセットでシステムとして完結するので、職場や旅先にも持っていけて、その場所をより快適にできます。リングとスイッチにはそれぞれ充電が必要ですが、年3回の充電で十分とのことです。
TVは大きいほどいいですが、その分値段も上がります。が、TCL QM6K TVは55インチモデルが749ドル(約12万円)、98インチモデルでも3,499ドル(約55万円)です。しかもQD mini-LEDで、より高価なTVも顔負けの色と明るさ。従来のものより53%明るく、光効率も10%アップしています。
さらにHDR10やHDR+、Dolby Visionにも対応。ONKYOのスピーカー内蔵で、音も確かです。プレミアムなTVの美しさや機能を兼ね備えつつ、お値段はぐっと抑えたのがこのTCL QM6K TVです。
Gardyn Studioは500ドル(約7万8000円)の屋内スマートガーデンで、手をかけずに最大16種類の植物を一度に育てることができます。センサーやカメラを使って生育状況をモニタリングし、自動水やりはもちろん、光も調節して植物の健康を維持します。
コンパクトなポッドで種を発芽させ、野菜系は収穫時期になるとアプリが通知してくれます。アプリはガーデニング用チャットボットも兼ねていて、関連する質問に答えてくれたり、パーソナライズしたTipsを教えてくれたりします。
Hisense LuxCareはキッチンのカウンターにも置けるくらいのミニ洗濯乾燥機で、ニューヨークのアパートメントに住む米Gizmodo記者も興味津々です。米国のアパートメントには家に洗濯機がないことが多く、その場合はコインランドリー的なところで洗濯するんですが、繊細なものや女性の下着をコインランドリーで洗うのには抵抗がある…そんなニーズにぴったり答えるのがこのHisense LuxCareです。
薄手のセーターや下着でも大丈夫なように優しい洗い方ができるし、布おむつを使う人にもいいかもしれませんね。1回のサイクルは80分で乾燥までできて、洗剤は内蔵容器から自動補給なのでその都度手を汚す心配もなく、1回補充すれば洗濯15回分持ちます。デザインもかわいいので、寝室に置いても違和感なさそうです。価格や発売日は未発表ですが、今年中には発売とのことです。
スマホ周辺機器メーカーのOhsnapがMCON開発者のJosh King氏と協力し、スマホにマグネットでくっつくコントローラーを作ってくれました。MCONはBackbone OneやRazer Kishiといったコントローラーよりだいぶ小さく、スマホと一緒にポケットに収まります。ジョイスティックは凹みにボールチップがはまったデザインですが、慣れてしまえばすごくスムースに使えるし、ボタンの反応も良好です。ちゃんとモバイル用に使えるモバイルコントローラーがやっと来たって感じです。
MCONは2月までKickstarterキャンペーン中で、出荷は今年中を予定、一般販売価格は150ドル(約2万3000円)となる予定です。
Razerのゲーミングチェアコンセプト「Arielle」は冷却と加熱両方の機能を持っていて、なんだか魅力的です。Razerの既存のメッシュゲーミングチェア・Fujinラインの一部を成すArielleはブレードレスなファンを搭載、モーターで冷風や温風を吹き出します。
コンセプトデバイスではあるものの、Razerは風変わりなプロトタイプも商品化することで知られており、去年も触覚クッションFreyjaを発売した実績があります。Fujin Proは通常1,050ドル(日本価格16万3880円)ですが、Arielleが商品化したらもっと高くなるかもしれませんね。
Nvidia GeForce RTX 50シリーズは、ただのミドル〜ハイエンドなグラフィックスカードの新しいやつ、かもしれませんが、ゲーマーのプレイスタイルの変化を体現しているとも言えるかもしれません。RTX 50シリーズの発表にはCES全体が釘付けでしたが、それでもサイズ、価格の高さ、パフォーマンスがここまでとは思いませんでした。
RTX 5070は600ドル(日本価格10万8800円)、RTX 5070 Tiは750ドル(同14万8800円)、RTX 5080は1,000ドル(同19万8800円)、そしてRTX 5090は2,000ドル(同39万3800円)からとなっています。
CESでは実際の動作も見られたし、DLSS 4のマルチフレーム生成ではより高いフレームレートが出るとされています。まだまだ実際の検証や情報が必要ですが、PCゲーミングがますますおもしろくなってきたと感じます。
高価な電気自動車は市場にあふれていますが、Honda 0シリーズは非常に野心的で、公道を走るのが楽しみな存在です。今までは電気自動車といってもただエネルギー源が変わっただけで、形は従来のガソリン車と変わらないSUVやセダンやトラックでした。
でもHonda 0シリーズのふたつのモデルはどちらも未来感あふれるデザインで、単に外見だけでなく、Hondaによれば、クルマの制御の仕方やクルマと人間のやり取りの仕方にも新たなコンセプトが導入されています。
といっても本当にそんな新しいものってできるの?とか疑問もあるし、実際にそれほど売れるのかもわかりません。でも、この10年ほど似たような電気自動車ばかりだったなかで、真に画期的なものが生まれそうな予感にはワクワクするものがあります。
3,000ドル(約47万円)のSegway Xyberは、電動バイクに抵抗がある人のための電動バイクです。既存の電動バイクのほとんどを超えるトルクとスピードで、最高時速は35マイル(約56km)に達し、時速0から20マイル(約32km)になるまでの所要時間は3秒以下です。
デモコースをスポーツモードで試乗したところ、乗り心地は素晴らしく、見た目もいいし乗っていて楽しい。デュアルバッテリー搭載で、バッテリー1本で56マイル(約90km)、2本で112マイル(約180km)走れます。今のところ米国でも未分類の電動バイク扱いですが、今年発売の次期バージョンのXyberは公道も走れるようになるとのこと。
雨後の竹の子状態のワイヤレスイヤホン市場で突き抜けるのは難しいですが、Panasonicの新たなフラッグシップ、Technics EAH-AZ100はそれを実現しています。
Panasonicいわく、この300ドル(日本価格3万9600円)のイヤホンは、リファレンスクラス(原音に近い)のHiFiオーディオを、完全ワイヤレスイヤホンとしては初の「磁気流体ドライバー」採用によって実現しています。
たしかに音質は素晴らしく、とくにANCモードをオンにすると顕著です。CESの喧騒の中でも、音の解像度と低音はとくに驚くほどでした。刷毛目のスチールケースのデザインも、プレミアム感あります。
Xgimi Ascendは2-in-1のALR(Ambient Light Rejection、耐外光)プロジェクタースクリーンのプロトタイプで、強力なサウンドバーも付いてます。100インチのスクリーンが、フロアからロールアップしてくるんです。この手のディスプレイは他にもありましたが、Ascendほどスタイリッシュなものは初めてです。
ロールアップ度合いは調整可能で、アンビエントモードで使うときは途中で止めて暖炉風のディスプレイにしたり、音楽のビジュアライゼーションを表示させたりもできます。まだプロトタイプですが、商品化されれば、数万ドルかけずに自宅で映画館を実現したい人を集められるかもしれません。
家庭内での転倒は、とくにお年寄りには大きなリスクで、生命の危険すらあります。そこでMagic Shields社が開発した「Shinobi Floor」(日本では「ころやわ」という商品名で展開)は、マットの下に衝撃吸収タイルを仕込んでいて、転倒時の衝撃を和らげる働きがあります。
普通の床のような感触なんですが、転倒したときは柔らかいという独特の構造です。家の中のどこにでも設置でき、医療機関や福祉施設など、すでに8カ国・600以上の場所で導入実績があるそうです。
XEO Podは単なる触覚ゲーミングチェアではありません。それは、ゲーミングに生きる者のために用意された最適の環境です。2万ドル(約310万円)のXEO Podに座るのは、まるで未来のスペースカプセルに踏み込むような感覚です。
20基のスピーカーシステムと触覚フィードバック技術が搭載されていて、ゲーム内の銃声も爆発の衝撃も生々しく感じられ、さらにRGBライトがゲームプレイと連動します。快適性にもしっかり配慮されていて、何時間でも過ごせそうな究極のナードカプセルです。
待望のSnapdragon X Eliteチップには、カスタムのQualcomm Oryon CPUと、強力なGPU、そしてNPUが搭載されています。Qulcommいわく、Snapdragon X Eliteは他社より最大2倍の性能を持ちながら、消費電力は少なく抑えられています。LenovoからAsusまで、50以上のノートPCメーカーがSnapdragon X Elite搭載デバイスを発売していく予定です。
デモではCopilot+を使った高速な画像生成や、Moisesなどのアプリを使っての音楽のライブミキシングが見られました。Qulcommは、AIを使った作業フローが一般化する中で、Snapdragon X Eliteは先々まで長く使えるハードウェアだと言ってます。
LGといえばTV、というブランド認識には十分な理由があります。StanbyMe 2はスマートTVとタブレットを融合させ、そこにさまざまなアクセサリをプラスしたものです。27インチのタッチ式QHD TVは、オプションのストラップやSmart Folioブリーフケースの存在が示すように、ポータブルを念頭に設計されています。
解像度は初代StanbyMeの1080pより向上して1440pになり、バッテリーも3時間から4時間に増えました。リモコンにはマグネットが追加されたので、使ってないときはTV本体に貼り付けておけます。さまざまなAI機能やゲームも入っています。
ストラップを使って肩にかけて持ち運んだり、壁にかけたりできる一方で、移動できる三脚や内蔵スピーカーも便利。このきめ細かさが、数多あるスマートTVから一線を画すポイントです。
ピーナツバターとジェリージャム、またはスパゲティとミートボールみたいに、Google TVとゲーミングモニターもアイコニックなペアリングです。
HP Omen 32 Smart Gaming Monitor Apexは31.5インチの4K IPSモニターで、リフレッシュレートは144Hz、そしてHPとしては初のGoogle TV内蔵です。つまりゲームで世界を救った後は、お気に入りのTV番組をストリームしてリラックスできます。
または、プラットフォームを問わずアプリをブラウズしたり、Androidスマホ画面をモニターにミラーリングしたりもできるし、モニターからスマホ画面を操作することもできます。
Area-51 16・18は、RGB満載の曲線的なシェルデザインや底面のガラスパネルによって、10年くらい前の(よい意味で)ゴテついたゲーミングノートPCを彷彿とさせます。
NvidiaのハイエンドGPU搭載のゲーミングノートPCは数多く出展されていましたが、AlienwareはそのCherry MXスイッチのメカニカルキーボードで、米Gizmodo的お気に入りとなりました。デスクトップマシンの代わりになるノートPCを求めるなら、やっぱりキーボードの感触が大事ですよね。
LGは今までもローラブルTV、シースルーTVを出してきましたが、次は「ベンダブル=曲げられる」TVです。ただ曲がってるんじゃなく、フラットと曲面を数秒で切り替えられるんです。
LG UltraGear OLED ベンダブル ゲーミングモニターは、世界初のベンダブルな5K2Kゲーミングモニターです。45インチでアスペクト比は21:9、解像度は5,120×2,160、応答時間は0.03ミリ秒の超高速。さらに、数秒の切り替えで完全なフラットから曲率900R(半径900mmの円を描くカーブ)へと変身できます。
デュアルモード機能もアップグレードされ、解像度やアスペクト比、ピクチャーサイズをプリセットから簡単に切り替えて選べます。
視覚や聴覚のVRが年々進歩する中で、触覚のVRはまだメインストリームではありません。そんな状況に挑むbHapticsがローンチした第5世代「TactSuit Pro」では、VR内での体験がリアルな触覚に反映され、たとえばボクシングゲームで胸にパンチを受けたら、その衝撃を体感できます。
銃の反動や注射の感覚を再現する「TactSleeve」や、足の触覚に対応する「Tactosy」もあります。bHapticsのいろんなギアを使うことで、VRがますますイマーシブになっていきそうです。
こちらは病院へのアクセスが他国より難しい、米国向けのプロダクト。OnMed CareStationに足を踏み入れると、自分のいる州のナース・プラクティショナー(医師と看護師の中間的な役割)と、等身大のビデオでつながります。
紫外線殺菌されるプライベート空間には、血圧計や聴診器、体重計、HDカメラ、サーマルカメラなどなどが装備されており、ナース・プラクティショナーがリモートで診察してくれます。症状に対する助言や処方箋作成、医師への紹介などが受けられて、必要に応じて救急サービスにもつないでもらえます。
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