Appleの画像生成AIってどんな感じ? 試してみたよ。
iOS 18.2 がついにリリース。「18.2」って聞くと、数字的にもなんとも中途半端かもしれませんが、WWDCで発表されたApple Intelligenceの機能に初めてまともに試せるようになるので、とても注目すべきiOSバージョンです。
ChatGPTが統合されたSiri、ラフスケッチから画像生成する「Image Wand」、カスタマイズ絵文字生成の「Genmoji」が搭載されていて、やっと「AIで進化したiOS」が感じられるはず。
さらにiOS 18.2には、カメラコントロールでの2段階シャッター機能や、メールの受信トレイをAIで仕分けする機能など、さまざまなアップデートが含まれますが、気になるのはAI「Image Playground」と「Apple Intelligence」ではないでしょうか。今回は、米ギズモードの記者が、パブリックベータ版で軽く遊んでみた時の使用感をご紹介します。
AppleのAIのアルゴリズムが私(筆者)の姿をどう評価しているかはわかりませんが、極力無難な方向で生成されているように感じます。AIで生成された私は、クリスマス映画の主人公っぽさを醸し出してきますが、それはAppleの考える方向性なのでしょうか。家族の写真もApple Intelligenceに通してみましたが、同じような感じで、安っぽいアメリカのホリデー映画っぽい仕上がりになっていました。
© Florence Ion / Gizmodo US自分がイメージする画像にたどり着くまでには試行錯誤しまくり。最初に自分の写真を生成したときは、写真アーカイブから、髪はひとつ結び、ヘッドフォンをしている写真をピックアップされ、その結果生成されたのは、実年齢よりも20歳上に見える仕上がりでした。髪の毛はグレーがかって短く(実際は茶色くて長い)、服装もプレッピーな中高年みたいな感じ。うん、「これは私じゃない」。
ですので、Image Playgroundにあるフィードバックシステムから、この結果は適切でないとフィードバックしておきました。「いいね」「よくない」のサムズアップサムズダウンボタンを選ぶと、開発チームへの詳細なフィードバックを求められる仕組みになっています。選択肢は豊富で、この機能を試す際はぜひコメントを送ってあげると良いと思います。Image Playgroundは、自分や家族の顔を使わないほうが楽しいかもしれません。
試しに「星空の下のUFOが遠くに見える牧草地で、紫色の牛が草を食べている」という画像生成してみたところ、少なくてもiPhone 16 Proの画面で見る限りは、素晴らしい仕上がりでした。
次に「子猫の周りに赤ちゃんの蛇が散らばっている」画像を生成しようとしましたが、Apple Intelligenceは少し苦戦したようです。多数のしっぽが蛇のように融合したキモめの画像に仕上がりました。猫ちゃんかわいそうでした。
それでも、プロンプトにあれこれ足したり引いたりしても、Image Playgroundはいい感じに対応してくれます。画像を生成するときに、言葉やテーマを微調整したり、必要に応じて要素を追加・削除したりすることができます。たとえば、しっぽが複数ある子猫に対して「王族であり宇宙飛行士の猫」に返信させてみました。その結果がこれ。
© Florence Ion / Gizmodo US悪くないですね。
さらにいろいろ遊んでみました。「裸のサンタが吹雪の中を走りながら、クリエイティブにプライベートエリアを隠している」と指示。
でもImage Playgroundはこの私の空想を拒否。「その説明は使えません」。あっそう、君、まともだね。
Image Playgroundは、どんなグループテキストにも対応するホリデー感あふれる画像を生成してくれるようです。生成された画像を保存して、後から必要に応じて調整し直しすることも可能です。
iOS 18.2が搭載されたPhone 15 Pro および iPhone 16 の全モデルでこの機能がお試しできるようになります。日本語版ではまだできないようで、iPhoneの言語設定を英語にすることで使えるようになります。