日進月歩を続けるAIの世界が、2025年さらに混戦模様となりそうです。
Bloomberg(ブルームバーグ)によると、OpenAI(オープンエーアイ)は自律的にコンピューターを制御してタスクを実行できるAIエージェント「コードネーム:Operator(オペレーター)」の準備を進めていると報じています。早ければ2025年の1月には開発者向けツールとプレビュー版を公開する予定のようです。
と…その前にAI業界概況をお伝えすると、実はAIエージェントを搭載する動きはOpenAIが先頭を走っているわけではなく、Anthoropic(アンソロピック)がすでにClaude(クロード)へ実装を果たしています。さらにGoogleも12月に独自のバージョンをリリースすると報じられています。その点むしろOpenAIのAIエージェントOperatorは消費者向けのリリースは明らかになっていないので、他社よりも出遅れた形です。
さて本題に戻り、AIエージェントの核は自律的にタスクが実行できるという点です。何をやって欲しいかを伝えると、「具体的にどうやるか」を自分で考え、かつ実際に実行するのです。ほとんど人の手を離れてユーザーのためにタスクを本当の意味でこなしてくれる存在になるんです。
コード作成や旅行の予約などこれまで調べた結果を(わかりやく・まとめて)ユーザーに伝えるだけの存在から、さらに一歩先に進む、ということなのです。
11月1日にOpenAIのCEOサム・アルトマン氏はRedditの「Ask Me Anything」フォーラムで
“we will have better and better models,” but “I think the thing that will feel like the next giant breakthrough will be agents.”
「より良いモデルがどんどん登場するだろうが、次の大きなブレークスルーだと皆が感じるのはエージェントになるだろう」(筆者訳)
と述べました。
ここまで踏まえるとAIは次のステージ、エージェント時代に突入したと言えそうです。最近ではマイナーアップデートに留まっているChatGPTがAIエージェントOperatorで再ブレイクを果たすのでしょうか。それともGoogleやAnthoropic、はたまた他社が席巻するのか。
日々、賢さの性能やAIアライメントや告発やらとニュースが絶えず激しい競争でしのぎを削っている各社ですが、AIエージェント公開については同じ方向を向いています。2025年からその動きはさらに加速していきそうです。正直タスク実行までAIがやってくれるなら、一転して人間は細かいこと考えなくてよい時代に突入しそうです。数年で社会も産業もガラッと変わるかもしれません。
時代の転換点を引き続き注視した方がよさそう。
Source:Bloomberg, The Verge