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スタンディングデスク、立ちっぱなしも健康に悪いですよ

  • 2024年11月4日
  • Gizmodo Japan

スタンディングデスク、立ちっぱなしも健康に悪いですよ
Photo: Shutterstock.com

足がむくんじゃうのよね(スタンディングデスク使用歴4年超)。

スタンディグデスクは世界的に人気で、2032年までに市場規模は126億ドル(1兆9000億円)に達すると予想されています。

スタンディスクの利点は、1日中座りっぱなしによる健康リスクを回避する簡単な方法として歓迎されています。ところが、最近の研究によれば、立ちっぱなしで仕事をするのも期待されているほど健康増進につながらないかもしれないそうですよ。

スタンディングのままは体に悪い

8万3000人を対象としたオーストラリアの研究では、長時間の立ち仕事は心臓の健康状態を改善しないばかりか、特定の循環器系疾患のリスクを高める可能性まであると判明しました。

長時間立ちっぱなしでいると、心疾患や脳卒中のリスクは減らないということみたいです。実際のところ、座っているにしろ、立っているにしろ、長時間にわたって同じ姿勢を続ければ静脈瘤(りゅう)や立ちくらみなどのリスクを高めるとのこと。

ここ10年で広がったとされる「座りっぱは次なるタバコである」という言葉は、座りがちな生活スタイルの危険性を強烈にアピールしています。長時間の座りっぱなしは、肥満や糖尿病、心血管疾患と関連しています。そこで、日々の生活を大きく変えることなく座っている時間を減らす解決法として、スタンディングデスクが浸透してきました。

でも、本当にスタンディングデスクの利点を裏付ける確固たる根拠はあったのでしょうか?熱狂的とも思える人気は、長期的な健康に対する総合的な影響の評価ではなく、限定的な研究に基づくものでした。この人気と客観的事実のすき間が、研究者たちをさらなる調査に駆り立てました。

立ち続けるだけだと体に悪影響

新たな研究において、参加者は数年間にわたって座っている時間、立っている時間それぞれを、身体活動を記録する装置を身に着けて過ごしました。客観的な記録によって、自己申告にありがちな不確かさを排除した正確なデータが得られたといいます。その結果、1日10時間以上の座りっぱなしと、心臓病や脳卒中のリスク増大に関連が見られたそうです。

ところが、ただ立っているだけではリスクは軽減しませんでした。実際、長時間の立ち仕事は循環器系疾患のリスク増大につながったのだとか。また、足の血流が悪くなるため、静脈瘤(りゅう)などの症状を引き起こす可能性もあるとのこと。

サンプル数の多さと客観的なデータの使用が、今回の研究結果の信頼性を高めています。しかしながら、研究者が直接介入しないでデータを集める観察研究なので、因果関係の立証はできません。さらに、参加者の平均年齢がおよそ61歳と高いため、この結果は若年層にあまり当てはまらないかもしれません。

適度に体を動かすかどうかがカギ

ここまでを踏まえると、座っている時間を立っている時間に置き換えるだけでは完璧な解決策にはならず、どっちにしても定期的に体を動かした方がいいみたいです。短時間の散歩やストレッチ、軽い運動を取り入れることで運動不足を解消すれば、健康に良い効果をもたらします。

従業員に対して適度に体を動かすよう勧めている職場では、良い結果が見られるといいます。座っている時間を減らし、立って軽く運動する時間を取り入れた従業員は、血糖値などの健康指標が改善したそうです。

また、別の研究では、座る時間と立つ時間を交互に繰り返す中に短い散歩を組み合わせると、立っているだけよりも健康に良いことが明らかになっています。

立っても座っても使えるように高さを調節できるスタンディングデスクは、解決策としてモアベターです。手間と時間をかけずに姿勢を変えられれば、同じ姿勢を続けることによって蓄積する体への負担を軽減できますものね。定期的に運動するよう促してくれる製品まであるのだとか。

生活の中でちょっと体を動かすくらいならできそうじゃないですか? 階段を使ったり、メールやチャットを使わずに職場の同僚のところまで歩いて直接話したり、電話している間だけ立つようにしたりなどの簡単な行動で十分なんです。30分ごとにタイマーをセットして体を動かすようにすれば、長時間の立ちっぱなしや座りっぱなしが解消できて、健康管理もバッチリです。

カギになるのは、ちょっとでいいから姿勢を変えて動くこと。立つのも座るのも、ずっと続けたら体に悪いので、とにかく定期的に姿勢を変えて、体を動かしましょう。根を詰めすぎず、短い休憩を取るようにしたり、ストレッチをしたりといったほんの少しの行動の変化が、健康に大きな違いをもたらします。

結論。スタンディングデスクは座りっぱなしを解消してくれますが、立ちっぱなしになると意味がなくなります。座る時間を減らしたうえで、動き回ることが重要です。オフィスの中でも外でも、健康のためにもっとアクティブになりましょう。

訳者はネジ式(ネジを付ける場所で高さを調整。超めんどい)のスタンディングデスクを4年以上使っていますが、やはり電動式に憧れます。いつか、あぐらをかいて使うこともできるスタンディングデスクをゲットするのが夢です。

一区切りついたところでとなると、30分おきに軽く運動やストレッチとはいかないかもですけど、1時間に1回くらいは姿勢を変えて軽く体を動かすようにしたいですね。

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