10億分の1という確率ですけどね…。
小惑星アポフィスが、2068年に地球と衝突するかもしれない!
そう恐れられていたものの、最新のNASAの調査では、今後少なくとも100年は地球への衝突リスクはないと発表されました。ところが、もしかするとその計算に変更が生じるかもしれないそうです。
もともと小惑星アポフィスをめぐっては、次の地球への最接近が2029年とされていました。このタイミングを狙って、アポフィス付近へ宇宙船を飛ばし、詳細な観測を進めようという計画まであります。さらに次の最接近は2036年。その後最も地球へ近づく2068年に、まさかの地球衝突リスクまで指摘され懸念されていたものの、軌道の計算結果から脅威は去ったと考えられていました。
ところが、このほど電子ジャーナルの「The Planetary Science Journal」に掲載された論文から、完全に脅威は去ったとは断言できないとする研究発表がなされましたよ。
カナダ・ウェスタンオンタリオ大学の天文物理学者ポール・ヴィーゲルト氏が提起している新たな懸念点は、これから2年後の2026年12月がカギとなっています。このタイミングで、アポフィスヘ別の小惑星の「4544 Xanthus」が接近。そこでなにかが起きる可能性が指摘されましたよ。
2026年12月、アポフィスと4544 Xanthusは、互いに1万kmに満たない距離まで接近することになっています。
とはいえ、時間にすると少なくとも4時間は離れた軌道と計算されているため、2つの小惑星同士が直接衝突する危険はありません。ですが、小惑星の周囲にはさまざまな物質も飛んでおり、もし4544 Xanthusに引き連れられる形で飛んでいるなんらかの小さな物体が、アポフィスと衝突したなら?
この至近距離だと、そういう危険性はあるみたいですね。100万分の1という確率のようですが。
しかしながら、そのわずかな確率により、なにかが本当にアポフィスに衝突すると、アポフィスの軌道が変わってしまい、その結果、地球に衝突するかもしれない軌道へ修正されてしまうことだってあり得るみたいです。その確率は10億分の1ということですけど。
単純に確率のみで考えるならば、ほぼこういうシナリオにはならないのでしょう。そうはいっても、この広い宇宙では、なにが生じるかわかりません。まだまだ未知の世界だって、たくさん存在しているはず。今後もアポフィスの動きから目が離せませんよね。
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