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iPhone 15 Proを丸1年使ってもあまり大きな感動が得られなかった理由

  • 2024年9月11日
  • Gizmodo Japan

iPhone 15 Proを丸1年使ってもあまり大きな感動が得られなかった理由
Photo: はらいさん

良いところも微妙なところも見えた気がします。

発売と同時に購入したiPhone 15 Proですが、使い始めてから間も無く1年が経とうとしています。「チタニウム」「USB-C」「アクションボタン」など、当時は新機能盛りだくさんのiPhoneにかなり期待が高まっていましたが、約1年間肌身離さず使って思ったのは「以前使ってたiPhoneと比べてもあまり大きな感動を感じられなかった」ということ。

完成度の高いiPhone 13 Proから乗り換えたから、というのも理由の1つだと思いますが、正直なところiPhone 15 Proは感動よりも戸惑いの部分が多かったモデルのように自分は感じました。

数ヶ月の使用感では見えてこなかった部分も、約1年使うと気になった点や良かった点が明らかになってきたため、これを機にiPhone 15 Proを使って感じたことをお伝えします。

iPhone 15 Proの発熱とバッテリー劣化が早すぎる問題

iPhone 15 Proで今でもいちばん気になっていること、それはiPhone 15 Proの発熱。最新のA17 Proチップのおかげで動作はサクサク、超本格的な次世代ゲームがiPhoneでも遊べる点については満足度が高いのですが、ちょっと重たい作業をすると、本体がかなり熱くなります。

iPhone 15 Proを手にして初めて迎えた今年の夏は特に暑かった印象ですが、炎天下では特にサイドボタンの発熱も目立ち、これに関しては戸惑いよりも心配が勝り、ソフトウェアアップデートで直るのであれば早急に改善してほしいと常に願っています。

また充放電回数は多い方だと認識していますが、それでも僅か1年でバッテリーの最大容量が91%なのは流石に劣化が早すぎるように感じました。このペースだと、来年の今頃には80%を下回っている可能性も十分あり得るのでは?と。

チタニウムのタフさを過剰に信じてしまった結果...

これは完全に自分の責任となりますが、iPhone 15 Proのボディはチタニウム素材ということで、公式サイトにも「スマートフォンで最も頑丈な背面ガラス」と書かれていたためケースを付けずに裸状態で使用していましたが、購入から僅か2ヶ月でやってしまいました。

おそらくポケットに一緒に入れていた鍵がキズの原因とみられますが、保険としてiPhoneはケースをつけておいた方が良いという基礎中の基礎を学んだ瞬間でもありました。

1年経っても正解がわからなかったアクションボタン

iPhone 15 Proシリーズはサイレントスイッチの代わりにアクションボタンが採用され、長押しすることでカメラやボイスメモ、あるいはショートカットで作成したものを瞬時に起動することができます。

当時は個人的にiPhone 15 Proの最新機能期待度ランキング上位の機能でしたが、1年間いろいろな機能を割り当ててみても未だにどのアクションを割り当てるのが正解なのか見えてきません。

ボタンが少し押しにくい場所にあったり、設定できるアクションが1つのみに限られているため、自由度もそこまで高いように感じませんが、たとえば2回あるいは3回長押ししたら別の機能を割り当てられる、なんてことができたら今より使い勝手はより便利になると思っているため、こればかりは今後のアップデートで対応してくれることを願うばかりです。

空間ビデオの存在は大きい。だけど肝心な「見るためのデバイス」の存在は遠い

Image: Apple

iPhone 15 Proのカメラは空間ビデオ撮影に対応しているため、持ち運び可能な3D空間撮影カメラともいえます。ただ、撮影した空間ビデオを完全体で見るには約60万円のApple Vision Proが必要となり、あまりにも鑑賞するためのハードルが高いというのが惜しいところ。

個人的なエピソードにはなりますが、愛犬が亡くなる数週間前に散歩の様子を奇跡的に空間ビデオで収めていたため、編集部のApple Vision Proをお借りしてその動画を鑑賞したところ、まるでその当時の散歩の場面を空間ごと切り取ったような立体的な映像を眺めることができ、再び愛犬に会えた嬉しさと寂しさの気持ちでいっぱいになり何度も涙を流しました。

以降、絶対に忘れたくない出来事は空間ビデオで撮影するよう心がけていますが、こちらは鑑賞するためのデバイス(Apple Vision Pro)が揃ってこそ初めて完成する素晴らしい体験だと強く感じました。

USB-Cポートは最近になって便利さを一段と感じるように

iPhone 15シリーズがこれまでのiPhoneと大きく異なる点は、LightningからUSB-Cポートへ移り変わったことです。

なかでもiPhone 15 Proは高速データ転送に対応したUSB 3が採用されていますが、個人的にデータの高速転送については必要な場面がなく、iPhoneからMacへ写真や動画を転送したいときはAirDropを使っていたため、その点に関してはあまり恩恵を受けることはありませんでした(充電も旅行以外では常にMagSafeを使用しているため。)

ただ、今年のAmazon Prime Day(プライムデー)2024で購入したARグラスこと「XREAL Air 2 Pro」との接続が変換機なしにそのままダイレクトに繋げて日々の映画鑑賞が快適に楽しめているため、今になってUSB-Cの素晴らしさに感動しています。

撮影した写真は何度も見返したくなるほど綺麗

買い替え前に使用していたiPhone 13 Proもカメラ性能については何の不満もありませんでしたが、4,800万画素の広角カメラで撮影するiPhone 15 Proではカメラクオリティが明らかに上がったと実感しています。

それぞれの写真は去年香港に旅行した際iPhone 15 Proで撮影した写真ですが、ポケットに入る大きさのデバイスでこれほどクオリティの高い写真が撮れることに本当に驚きました。ただシーンによっては5倍光学ズームを搭載しているiPhone 15 Pro Maxが羨ましくなる場面は今まで何度かありました。

iPhone 15 Proに買い替えて1番満足度が高かったこと

iPhone 15 Proに買い替えて1番良かったと思えたのは、とにかく軽いということ。Proモデル史上最軽量のiPhone 15 Pro(187g)はiPhoneのProモデルは重いというイメージを見事塗り替えましたし、今後iPhoneの買い替えを検討する際には、重さを重要視することになるのは間違いなさそうです。

iPhone 15 ProはAppleのAIでこれからもっと面白くなるはず

Image: Apple

WWDC 2024でお披露目されたAppleのAIことApple Intelligenceですが、iPhone 15 Proでも使えることが判明しています。こちらはハードウェアではなく、ソフトウェアによる大幅なアップデートとなりますが、デモ映像を見た限りでは毎日の生活に役立ちそうなAIの予感が漂うため、正直とても楽しみにしています。

衛星経由の緊急SOS機能についても7月末からついに国内でも使えるようになったため、iPhone 15 Proに関してはこれからが本番ともいえるモデルのように感じました。

Source: Apple
Photo: はらいさん

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